...あなたは私のさうした暗愚を見せつけられながら...
伊藤野枝 「書簡 大杉栄宛」
...ついに一策を案じて暗愚な帝を唆(そそのか)し...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...蒸氣電氣の働は開闢の初より明に示す所なれども、人間の暗愚なる、久しく之を知らずして、漸く近年に至り始めて其端緒を探り得たるのみ...
福澤諭吉 「人生の樂事」
...暗愚政治家が宴会以外に興味がないなら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...この方面の感情の内にはモンストラスなものや暗愚なものがまだまだ蠢(うごめ)いていて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そしてそれらを他の掟ほどに尊重しないのは無知と暗愚との結果であることをさとった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ただたんに「無学のもとに行ってこれに隠れよ」というだけに止まらず、「暗愚にゆけ、無感覚にゆけ、無存在にゆけ」という勧めでなくて何であろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...信用の世の中にこの古風は暗愚もまた甚だしい...
横光利一 「欧洲紀行」
...女性が互に現在の自己の暗愚劣弱を徹底して自覚することがその第一歩であると確信するに到った...
与謝野晶子 「鏡心灯語 抄」
...暗愚だというのか」「そんなわけではありません」「ではなぜ...
吉川英治 「三国志」
...が、それを世の人は、「暗愚な君」と、ひそかに誹(そし)る...
吉川英治 「私本太平記」
...こういう暗愚を見せられたら...
吉川英治 「新書太閤記」
...義龍の子、龍興(たつおき)に至っては、その暗愚を、信長は僥倖(ぎょうこう)とはしているが、問題にはしていない...
吉川英治 「新書太閤記」
...――もとより暗愚な斎藤龍興(たつおき)という国主の力ではあるまい」「美濃の三人衆といわれておる人々が...
吉川英治 「新書太閤記」
...先の見えない暗愚な将でもあり...
吉川英治 「新書太閤記」
...独り自己の迷妄と暗愚を羞(は)じるしかなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...名門の余望と遺産を持つ遺族の暗愚なる者ほど...
吉川英治 「新書太閤記」
...暗愚は天下の定評になっている...
吉川英治 「新書太閤記」
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