...そうしたあんばいでもじもじする中に暁方近くなる...
有島武郎 「かんかん虫」
...暁方(あけがた)の三時からゆるい陣痛が起り出して不安が家中に拡(ひろ)がったのは今から思うと七年前の事だ...
有島武郎 「小さき者へ」
...「どこかの井戸へでも入って死んでしまってやる……」暁方から沼向うの町で花火が上り出した...
犬田卯 「錦紗」
...暁方まで――」「吉川と初子とは...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「青い風呂敷包み」
...暁方(あけがた)まで悶々(もんもん)するのだが...
徳永直 「冬枯れ」
...暁方雨ふりしと覚しく...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...ムク犬が烈しく吠(ほ)え出したのはその暁方(あけがた)のことでありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...暁方(あけがた)の武者の影が見えなくなった...
夏目漱石 「幻影の盾」
...暁方(あけがた)近くなって引揚げて来ました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...暁方(あけがた)になってぐっすり寝込んだのでございましょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いつだい」「昨夜(ゆうべ)――と言っても暁方(あけがた)だったそうで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...暁方と言っても人通りもない時分で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...親分」暁方(あけがた)近い街...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...亥刻(よつ)(十時)そこそこだというじゃないか」「それから暁方(あけがた)過ぎまでいたとしたらどうだ」「あの大雪の中に一と晩立っていたのか」「寮の中にいる術(て)もあるよ」万七は頑(がん)として譲りません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...翌十五日の暁方からそろそろと練り出す...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...歎息(たんそく)しながらまだ暁方に帰ろうと源氏はした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...と――暁方の仄明(ほのあか)りを密(ひそ)やかに忍び寄って来た何者かが...
吉川英治 「剣難女難」
...夜の暁方(あけがた)に...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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