...晴々しい顔つきをしてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...世界が俄に晴々としてきて...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...何だか急に未知の世界を覗いたような晴々しい気持になりました...
豊島与志雄 「香奠」
...あの子を実の子のように愛してさえくれたら……愛することによってお前の生活が、晴々としたものに、そうだ、晴々となったら、僕はどんなに嬉しいか知れない...
豊島与志雄 「子を奪う」
...晴々とした眼をしていた...
豊島与志雄 「未来の天才」
...また急に晴々しい言葉になって...
中里介山 「大菩薩峠」
...「燻(けぶ)つてえの無(な)く成(な)つたら酷(ひど)く晴々(せい/\)してへえつてる樣(やう)ぢやなくなつた...
長塚節 「土」
...三吉も晴々と花子の顔を眺めた...
中村地平 「悪夢」
...晴々(せいせい)して...
夏目漱石 「永日小品」
...晴々(はればれ)しい心持のする眸(ひとみ)を有(も)っていた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...気のおけない家ぢやないか」嘉吉は何故か晴々とした気持ちでなか子を慰さめることが出来...
林芙美子 「朝夕」
...いつも晴々としてゐた...
林芙美子 「浮雲」
...ああよかったと晴々するなり...
林芙美子 「新版 放浪記」
...晴々しく笑ひながら大原に向つて...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...この数時間の間にも晴々とならなかった...
水野葉舟 「帰途」
...晴々と高い空の下に坐っているのが大好きでした...
宮本百合子 「いとこ同志」
...――われこそ、などと、晴々しく立って、もし射た矢が、敵のいる峰にも届かず、徒(いたずら)に谷へ落ちて行ったりなどしたら、一代物笑いの種となるから、誰も自重していたものとみえる...
吉川英治 「源頼朝」
...「きっと、あっしが、お嬢様をお守り申しておりますから、老先生には、そんなご心配なく、どうか存分に、腕をふるっておくんなさいまし」「よし、それでわしも、晴々と、征悪の戦(いくさ)に立てる...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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