...自分は其時稚心(をさなごゝろ)にも猶この葬式が普通でない事...
石川啄木 「葬列」
...普通でないわけがあると思わなければならない...
海野十三 「火星兵団」
...人間の普通でない姿態に惹(ひ)きつけられる例の僕の子供らしい好奇心に過ぎなかったが...
江戸川乱歩 「悪霊」
...何かしら普通でない非常に変挺(へんてこ)な感じのものがそこに佇(たたず)んでいた...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...どうも普通でないような気がしたので...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...どうしても普通でない...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...どうしたって普通でない...
太宰治 「新釈諸国噺」
...だが明かに普通でない硬は張つた顔と...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...帯を取っただけ」しかしとく子の様子は少し普通でない...
外村繁 「澪標」
...其枳の為に救われたということで最初から彼の普通でないことが示されて居るといってもいい...
長塚節 「太十と其犬」
...普通でないことですし...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...彼の様子が普通でないということはみんなも信じており...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...単なる行きずりの旅人のためにこれほど労をいとわないのは普通でない...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...)普通でない、誰が見ても、直ぐに目だつ程な可笑しいキンチヤク頭であるとか、少くとも当人の前ではそれに関する話は遠慮しなければならない、当人もそれを非常に苦にしてゐるが、絶対的のことだから仕方がない、それ程目だつて普通でない格好だとする、その男は、若し細君がどんな場合にも頭の格好についての話をすると、それだけには大変敏感に己れを感じて、突然、怖ろしく不気嫌になる――さういふ種類の、気の毒な滑稽感を抱いて我慢した...
牧野信一 「秋晴れの日」
...亀やの包みは先方であなたからの手紙を見せてくれなければなどと普通でない面倒なことを云ったので手間どり...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...あなたが普通でない身体(からだ)になって健康もそこねているということをくわしく聞きましたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一月の終わりから普通でない身体の苦痛を夫人は感じだしたのを...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この点を普通でないものと見ただけは確かである...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
便利!手書き漢字入力検索