...疾駆われ見てありぬ四月の晨(あした)とある農家の厩口(うまやぐち)より曳出さるる三歳駒を馬のにほひは咽喉(のど)をくすぐり愛撫求むる繁き足蹈(あしぶみ)くうを打つ尾のみだれ美し若者は早鞍置かぬ背にそれよ玉揺(たまゆら)わが目の前を脾腹光りてつと駆去りぬ遠嘶(とほいなゝき)のふた声みこゑまだ伸びきらぬ穂麦の末にわれ見送りぬ四月の晨...
伊東静雄 「詩集夏花」
...雨夕風晨(うせきふうしん)なおよく最妙極楽の光景を現し...
井上円了 「おばけの正体」
...あるときは晨起(はやおき)し...
井上円了 「おばけの正体」
...どんな悪戯(いたづら)をするかしらんて?」彼は立聴きしようと思って趙司晨の側(そば)までゆくと...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...現在趙司晨がこうなってみると...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...一羽の羽たゝきして時ならぬに為晨(ときをつくり)ければ余(ほか)のにはとりもこゝにあつまりて声(こゑ)をあはせけり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...月落ち参(しん)横たわるの晨(あした)...
田中貢太郎 「牡丹燈籠 牡丹燈記」
...毎日晨朝諸々(じんちょうもろもろ)の定(じょう)に入(い)り...
中里介山 「大菩薩峠」
...その晨方(あさがた)が寒いだらうと...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...菊の雨われに閑(かん)ある病(やまい)哉(かな)菊の色縁(えん)に未(いまだ)し此(この)晨(あした)(ジェームス教授の哲学思想が...
夏目漱石 「思い出す事など」
...僧いう晨を司る鶏は必ず童を以てす...
南方熊楠 「十二支考」
...今度私共が晨子様のことで尽力してさしあげたお礼という意味に...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...晨ちゃんのところからは細君がハガキくれました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...其(その)子が叔母の愛の前に幅を拡(ひろ)げて晨は陰の者になつて居るのではないかと胸が轟(とゞろ)いた...
與謝野晶子 「帰つてから」
...玄関の板間(いたのま)に晨は伏目(ふしめ)に首を振りながら微笑(ほゝゑ)んで立つて居た...
與謝野晶子 「帰つてから」
...晨(あした)になると彼は綿のごとく疲れ果てたであろう身に...
吉川英治 「三国志」
...晨(あした)の線を描いていた...
吉川英治 「私本太平記」
...配所の晨(あした)は相変らず早い...
吉川英治 「源頼朝」
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