...小尼公は日にけに我に昵(なじ)み給ひぬ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...自分の昵近(じっこん)な人の間に何か不吉なことがあると...
岩村透 「不吉の音と学士会院の鐘」
...高等師範以来(このかた)の顔昵懇(かほなじみ)といふので...
薄田泣菫 「茶話」
...かねて顔昵懇(かほなじみ)の内田銀蔵博士であつた...
薄田泣菫 「茶話」
...湯島界隈(かいわい)の料理屋にもちょいちょい昵近(ちかづき)の女があった...
徳田秋声 「足迹」
...直(じき)に昵近(ちかづき)になった被服廠の役員たちが...
徳田秋声 「あらくれ」
...この頃昵(なじ)みになった近所の居酒屋へ入っていくのが...
徳田秋声 「あらくれ」
...普通の言葉遣いのうちに親昵の調子を露骨に現わした...
豊島与志雄 「憑きもの」
...先生と遠山様(とおやまさま)とは堺町(さかいちょう)あたりではその昔随分御昵懇(ごじっこん)であったとかいう事だから...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...腰の物までも曲げることがあるという話――「近頃畳屋とすっかり昵懇(じっこん)になったようですから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...かく上人との昵(なじ)みの深くなるにつれて...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...昵懇というほどでもないの」「今夜は...
久生十蘭 「あなたも私も」
...川口の米会所で昵懇(じっこん)だったのを思いだし...
久生十蘭 「奥の海」
...親昵(しんじつ)をかさねてきた庶民生活を...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...月氏国智臣摩啅羅(またら)その王昵(けいじった)に...
南方熊楠 「十二支考」
...華氏国王、すなわち馬鳴菩薩と、仏鉢(ぶつばつ)と、一の慈心鶏を以て各三億金銭に当て、昵王に献じた...
南方熊楠 「十二支考」
...道誉とは昵懇(じっこん)な高ノ師直なども...
吉川英治 「私本太平記」
...また宗厳の交(まじ)わりのある上泉(かみいずみ)伊勢守などとも昵懇(じっこん)にしていた関係から...
吉川英治 「宮本武蔵」
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