...昵と校長の揉手をしてゐるその手を見てゐた...
石川啄木 「足跡」
...随(したが)って土佐出身の名士には親昵(ちかづき)があったが...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...最後の一瞥(いちべつ)を長い間の昵懇(なじみ)だつた大地の上に投げた...
薄田泣菫 「春の賦」
...廿五日、丙寅、和田平太胤長の屋地、荏柄の前に在り、御所の東隣たるに依りて、昵近の士、面々に頻りに之を望み申す、而るに今日、左衛門尉義盛、女房五条局に属して、愁へ申して云ふ、彼地は適宿直祗候の便有り、之を拝領せしむ可きかと云々、忽ち之を達せしむ、殊に喜悦の思を成すと云々...
太宰治 「右大臣実朝」
...而るに今昵近し奉るの処...
太宰治 「右大臣実朝」
...女はお庄がやや昵(なじ)んだ時分に...
徳田秋声 「足迹」
...彼は親昵のなんたるやを知らなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...昵懇(じっこん)や礼儀や退屈や愚蒙などのために...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...親昵(しんじつ)をも屏(しりぞ)け...
中島敦 「悟浄出世」
...老人とは平常(ふだん)からの昵懇(じっこん)と見える...
夏目漱石 「草枕」
...死んだ蔵人とわけても昵懇(じっこん)にしていた...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...よっぽど染吉と昵懇(じっこん)な奴だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何となく長い間の昵懇な間柄でもあるやうな親しさが湧いてきた...
林芙美子 「雨」
...富裕(ふゆう)・物持(ものもち)の商人に数々の昵懇がある...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...彼と昵懇(じっこん)な黒田長政を介(かい)して...
吉川英治 「剣の四君子」
...御昵懇(ごじっこん)の仲……」「して...
吉川英治 「私本太平記」
...道誉とは昵懇(じっこん)な高ノ師直なども...
吉川英治 「私本太平記」
...また宗厳の交(まじ)わりのある上泉(かみいずみ)伊勢守などとも昵懇(じっこん)にしていた関係から...
吉川英治 「宮本武蔵」
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