...昨日までは濃い藍色をしてゐたのが...
芥川龍之介 「軍艦金剛航海記」
...昨日まで居た筈の...
石川啄木 「病院の窓」
...昨日までの友達が一と言も慰さめてもくれず...
伊藤野枝 「火つけ彦七」
...今丁度(ちょうど)昨日まで北園に使われていた婆さんを見つけて...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...昨日までは真暗な土窖のなかで...
薄田泣菫 「独楽園」
...昨日まで百姓をしておった者も...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...つい昨日まで、いや、ついさつき、晩酌を五六杯重ねるまでは何のこともなかつたのに、いつの間にか形勢が変つたのは、何かほんの些細なことが癪に触つたのでもあらうか...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...昨日までは別にそれほどでもなかつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...昨日まで凍(かじか)んだ恰好(かっこう)で着替えをもって歩いていた近所のチビが...
徳田秋声 「縮図」
...昨日まで家老に準ずる重職をしていたものが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...小家の建込んだ路地裏は昨日までの梅雨中の静けさとは変って...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...けれども昨日までのお君を急に...
中里介山 「大菩薩峠」
...それというのは、いつぞやあのいやなおばさんから、からかわれて、乳が黒いといわれたのが、突き刺されたように胸の中に透っているものですから、それが気になって、昨日までは、人に見せても恥かしくないと思っていたこの肌が、今日は、自分で見るさえも恐ろしくなることがあるのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...昨日まで朋輩(ほうばい)呼ばわりをしていたような諸卿の慰撫(いぶ)が...
本庄陸男 「石狩川」
...その浜からなお進んで昨日までバルテレイルであったあたりを歩いて見たが...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「剣のうた」
...昨日まで石のごとく堅固なりし勇蔵が一念...
宮崎湖処子 「空屋」
...それは五十年前とはいわずつい昨日まで...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...昨日までの敵鐘巻自斎も...
吉川英治 「剣難女難」
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