...明け暮れお葬式の真似をしていたのでは...
上村松園 「孟母断機」
...生きて世に貧の寒燈ともしけり 濱人生きて世に明け暮れ淋し老の秋 時綱生きて世に病の床の桜かな 昌東生きて世に真田(さなだ)が庭の桜かな 牧人句の巧拙はさておき...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...明け暮れ此のように悩んで居る...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...明け暮れ思いつづける自分を心に描いた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...散らばる白骨と明け暮れを共にするこのむごい生活をあえて誠一に体験させたのは...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...明け暮れ黄河の水ばかり見て過した十年余りの中に...
中島敦 「盈虚」
...此頃の明け暮れ思ひを碎くに理由(わけ)あり...
樋口一葉 「花ごもり」
...そういう吹雪に明け暮れて...
本庄陸男 「石狩川」
...かくして無限に平板な明け暮れは...
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...その明け暮れを送る住居なのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...明け暮れひとりで責めている...
吉川英治 「江戸三国志」
...明け暮れ弓矢をみがいていても...
吉川英治 「三国志」
...盆と正月がいちどに来たような明け暮れだった...
吉川英治 「私本太平記」
...旧六波羅探題のあとに住んで、みずから称(とな)えてそこを、六波羅奉行となし、また、わが名による“御教書(みぎょうしょ)”を発して、はやくも独自な政治的手腕のはしを見せていたが、なおかつ、東国の空をのぞんでは、「さて、どうしているぞ? どうなることか?」と、早馬のひづめに、胸の明け暮れ、かきたてられていたことにちがいない...
吉川英治 「私本太平記」
...明け暮れ、戦(いくさ)の中に身をおく武人は、たまたま、家に帰ってくつろぐ日も、身をつつむ家居のすべてが、余りに和(なご)やかに過ぎて、かえってこの平和や居心地に馴れることが恐(こわ)かった...
吉川英治 「新書太閤記」
...まだ法体(ほったい)にならぬまえは――月輪関白兼実(かねざね)として朝廟(ちょうびょう)の政治に明け暮れしていたころは...
吉川英治 「親鸞」
...人間は明け暮れ幸福をさがしている...
吉川英治 「文化の日」
...母の明け暮れない貧乏苦労...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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