...今更(いまさら)人間(にんげん)が旋毛(つむじ)を曲(ま)げて神様(かみさま)を無視(むし)するにも及(およ)びますまい...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...元来椿岳というような旋毛曲(つむじまが)りが今なら帝展に等しい博覧会へ出品して賞牌を貰(もら)うというは少し滑稽(こっけい)の感があるが...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...三唖も旋毛(つむじ)の少々曲った変梃(へんてこ)な男だから嫌気(いやき)がさして復(ま)た暫らく足を遠のくと...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...滅多に他人(ひと)の言ふ事を肯(き)かなかつたあの旋毛(つむじ)曲りの漱石氏も滝田氏に懸つては手も脚も出なかつたらしく...
薄田泣菫 「茶話」
...旋毛(つむじ)曲りの華香氏を動かすには何でも画家(ゑかき)仲間の悪口(わるくち)を言はねばならぬと思つたらしかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...旋毛(つむじ)曲りな欲望を起すだろう」(エドガー・ポオ)私はもともと「正直な男」ではない...
高見順 「如何なる星の下に」
...旋毛(つむじ)まがりの...
田山録弥 「自他の融合」
...換言すれば勉(つと)めて旋毛(つむじ)を曲げてかかる事である...
寺田寅彦 「科学上における権威の価値と弊害」
...この旋毛曲(つむじまが)りの性質がなかったら科学の進歩は如何(どう)なったであろうか...
寺田寅彦 「科学上における権威の価値と弊害」
...ガリレーはその執拗な旋毛曲りのために縄目の苦しみを受けなければならなかった...
寺田寅彦 「科学上における権威の価値と弊害」
...当時の物理の世界から見ればむしろ旋毛曲りの頑固な田舎親爺であったに相違無い...
寺田寅彦 「科学上における権威の価値と弊害」
...幸にして主人のように吾輩の毛をややともすると逆さに撫(な)でたがる旋毛曲(つむじまが)りの奇特家(きどくか)がおったから...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...旋毛(つむじ)を曲げて動かないのが喧嘩の因(もと)なんだそうで――」平次は老船頭の饒舌(おしゃべり)をいい加減に聞いて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...コッテエヂの一件ですこし旋毛(つむじ)を曲げてゐたので...
堀辰雄 「緑葉歎」
...彼の両乳の間および隠密処に黒黶(くろぼくろ)と赤黶と旋毛(つむじ)...
南方熊楠 「十二支考」
...その片意地な程の潔癖さを世間の眼は「旋毛曲り」とみていた...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...旋風や頭の旋毛にもツムジといふ語がある...
柳田國男 「兒童語彙解説」
...旋毛(つむじ)まがりにできているお互いは...
吉川英治 「新・水滸伝」
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