...例:彼女の方寸は読み取れない...
...例:方寸の地に家を建てる...
...例:方寸を定めて監視する...
...例:方寸に思うままに泣いた...
...例:料理の味付けには、方寸が大事だ...
...天地作者の方寸をや...
芥川龍之介 「るしへる」
...寛政丁巳暦と称せられたのは彼と間重富(はざましげとみ)との方寸(ほうすん)によって成り立ったものであったのでしたが...
石原純 「伊能忠敬」
...方寸城中一点の迷塵(めいじん)をとどめざるものに限ります...
井上円了 「おばけの正体」
...そしてそれをたてにして僕を追い出そうとの方寸でしょう...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...それに「方寸」の連中...
高村光太郎 「ヒウザン会とパンの会」
...惟(おも)うにその方寸の胸間...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...そはおぼろげながら方寸のいずれにかおのが仕打ちの非なるを...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...何のためか――それは親爺の方寸にあることです...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...鳩居堂(きゅうきょどう)で方寸千言(ほうすんせんげん)という常用の筆五十本線香二束(にそく)を買い亀屋(かめや)の舗(みせ)から白葡萄酒(しろぶどうしゅ)二本ぶらさげて外濠線(そとぼりせん)の方へ行きかけた折であった...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...意気を方寸に包んで...
中里介山 「大菩薩峠」
...お角の方寸で我々をその筋へ密告したのに違えあるめえ――そうだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...人というものは迷う時は方寸も千里の闇に似て...
中里介山 「大菩薩峠」
...方寸(ほうすん)の杉箸(すぎばし)に交(ま)ぜ繰り返す...
夏目漱石 「虞美人草」
...我が方寸(ほうすん)の海に波さわぎて...
樋口一葉 「軒もる月」
...今の談理家はおの/\おのが方寸の小宇宙に彷徨(はうくわう)逍遙して...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...すこしおれにはおれの方寸がある」「どうしても...
吉川英治 「江戸三国志」
...もうその方寸をえがく夢でうつつなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...御方寸(ごほうすん)を洩らされい」膝づめに...
吉川英治 「新書太閤記」
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