...銀座は新式のいわゆる煉瓦町であったが...
田山花袋 「日本橋附近」
...八日頃(やうかごろ)の夕月(ゆふづき)がまだ真白(ましろ)く夕焼(ゆふやけ)の空にかゝつてゐる頃(ころ)から小梅瓦町(こうめかはらまち)の住居(すまひ)を後(あと)にテク/\今戸(いまど)をさして歩いて行つた...
永井荷風 「すみだ川」
...以前は浅草(あさくさ)瓦町(かわらまち)の電車通(どおり)に商店を構えた玩具(がんぐ)雑貨輸出問屋の主人であった身が...
永井荷風 「雪解」
...もともと家屋電話の周旋屋というのは以前瓦町の店で使っていた男がやっているので...
永井荷風 「雪解」
...瓦町の店へ来た桑崎(くわざき)という色の黒い太った男だ...
永井荷風 「雪解」
...――瓦町の家へ引返すと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...松吉はそういう仲間たちと一しょに瓦町(かわらまち)の若い小唄の師匠のところにひやかし半分稽古(けいこ)にかよっていたが...
堀辰雄 「花を持てる女」
...それと併行した南の瓦町通(かはらまちどほり)を坂本の手の者が一歩遅れて西へ進む...
森鴎外 「大塩平八郎」
...おっとりと匂うような品があった」清一は浅草瓦町の横町に自分の家を持ち...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...どうして瓦町の家を知っているか...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...おれは瓦町を覗(のぞ)いてみよう」そして彼は走りだした...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...瓦町は一と跨(また)ぎである...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...瓦町の家はさっき訪ねたばかりで...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...浅草は瓦町(かわらちょう)から茅町(かやちょう)...
山本周五郎 「柳橋物語」
...瓦町と茅町二丁目の表通りから大川端まで九割がた町家が取払いになり...
山本周五郎 「柳橋物語」
...瓦町の入口で七輪を造る土捏(つちこ)ねを長い事見ていた...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...見当の付けようがない」博多瓦町はずれ...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...坂元の家は明智のざまの助落着く先は瓦町のさき 赤猪口兵衛と彫って朱が入れて在る...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
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