...みのるの前に斯うして一日々々と新たな仕事の手順が捗(はかど)つて行くのを見てゐると...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...すでに斯うして武装した軍隊を見ると秋霜凜冽(しゅうそうりんれつ)...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...斯うして次から次へと故知らず生(う)み出されて來る言葉共を後々(のちのち)迄も傳へるべき文字といふ道具があつてもいい筈だといふことに...
中島敦 「狐憑」
...「エ?」「斯うして居るところを...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...行つて見るとしようか」斯うして平次はいよ/\此事件に乘出す氣になつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二つ目の死も斯うして有耶無耶(うやむや)に終り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...斯うして内儀のお常と妹娘のお糸を...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それから夜おそくまで斯うして...
牧野信一 「鏡地獄」
...斯うしてチビチビと飲み始めるのだ...
牧野信一 「極夜の記」
...たゞ斯うして「頭」といふ言葉を口にするのさへ辟易したのである...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...この文章を時々少し宛(づゝ)斯うして書いてゐるのだが...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...俺は何時の時でも斯うして妹を迎へに来なければならないんだよ...
牧野信一 「ダイアナの馬」
...……俺は斯うしてはゐられなくなつた...
牧野信一 「変装綺譚」
...今私が斯うしてペンを構えてゐる目の先の椽側に跼つて...
牧野信一 「三田に来て」
...私は毎日のように斯うしてモニカを捜し歩いているのである...
松本泰 「日蔭の街」
...斯うして居る自分が情(なさけ)なくなって来る...
宮本百合子 「秋風」
...斯うして思ひがけぬ靜かな離れ島の樣な温泉などに來てみるとなか/\豫定通りに身體を動かすのが大儀になつてゐた...
若山牧水 「熊野奈智山」
...斯うして旅に関して筆を執っていると早やもう心のなかには其処(そこ)等の山川草木のみずみずしい姿がはっきりと影を投げて来ているのである...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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