...斯うしてその虫は蝶になりつつあるのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...斯うして飛出して来ましたんですよ」「えっ...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...唯もう命が惜しいばかりに斯うして歯を食いしばっているのだと思うと...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...斯うしてお村は縛られて了つたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...土田さん、斯うして、一晩中思い出し考え考え辿ったあとが、今まで書いて来た恐ろしい事実なのです...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...斯うして、御奉行様は毎日毎日陰気にお暮しになるようになりました...
浜尾四郎 「殺された天一坊」
...誰れが來て無理やりに手を取つて引上げても己れは此處に斯うして居るのが好いのだ...
樋口一葉 「わかれ道」
...斯うして直ぐ西部へ旅行に発ったのである...
牧逸馬 「土から手が」
...そのうちに彼は、斯うして座つて、何かいろいろなことを考へたりしてゐる自分自身の存在といふものが、極めて不気味な存在のやうな気になつて、終ひには妙な恥しさを覚えた...
牧野信一 「熱海へ」
...俺が斯うして投げてゐるグラスぢやないか...
牧野信一 「環魚洞風景」
...斯うしてちよいと眼をつむると...
牧野信一 「祝福された星の歌」
...この座席で斯うしてゐて――その時あたしが突然後ろにさつと身を引くと...
牧野信一 「ダイアナの馬」
...やはり斯うして外を見てゐたのだが...
牧野信一 「毒気」
...……俺は斯うしてはゐられなくなつた...
牧野信一 「変装綺譚」
...どうせ一度は斯うして村の人達を招待しなければならない事情があつて...
牧野信一 「夜の奇蹟」
...斯うして作る粉の全體の名かと思はれるのに...
柳田國男 「食料名彙」
......
山村暮鳥 「風は草木にささやいた」
...いま斯うして獨りで歩いてゐると恰も出口を見付けた水の樣に汪然として心の中に流れ始めたのだ...
若山牧水 「樹木とその葉」
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