...畢竟それだけだ』と断案を下してしまうのであります...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...「芭蕉は元禄時代の最大の新人だつた」と云ふ室生犀星氏の断案は中(あた)つてゐるのに違ひない...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...今日の紛糾錯綜入乱れた文化の葛藤を解決し制馭(せいぎょ)する威力のないものであるというのが二葉亭の禅に対する断案で...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...先程丘の上で大月の下した犯人は左利きであると言う断案を思い出した...
大阪圭吉 「花束の虫」
...われらの考えによればこの断案がすでにはなはだ誤ったものである...
丘浅次郎 「いわゆる自然の美と自然の愛」
...此の断案とかの神名の解釈と...
高木敏雄 「比較神話学」
...一つ断案を下しておきます...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...(23)そうしてここに一つ断案を下しておきます...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...」と自信ありげに断案を下した南谿氏も...
太宰治 「津軽」
...われわれが招待するんだからな」とシーモノフが断案を下した...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...お内儀さんの最後の断案も...
中里介山 「大菩薩峠」
...国際関係の破局を救う可(べ)き最後の最善の断案だと弥之助は信じて居る...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...父の悪事を訴えた者は死罪に処すべきであるという断案を下した...
穂積陳重 「法窓夜話」
...この中に西洋の婦人服と日本の婦人服とを比較して最後の断案が始終動いて居る優美の挙動やまた動くにつれて現はれて来る変化無限の姿を見せるといふ点で日本服はドウしても西洋服に勝(まさ)つて居りますとしてある...
正岡子規 「墨汁一滴」
...此簡約の語に由つて一の断案を下さむことは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...きっと一しょに死ぬる積りでいるのだという断案が...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...相応の確(たしか)な研究と一種の突つ込んだ直覚(ちよくかく)とから得た断案(だんあん)を率直に語る此(この)人の芸術批評は面白い...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...その禅家がこれに下した断案として...
吉川英治 「新書太閤記」
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