...土壇場まで来て断るのが殆(ほとん)ど馴(な)れっこのようになっていたので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...彼がお客を断る時のぶっきらぼうな物言い...
谷崎潤一郎 「細雪」
...どこへも置いて上げる訳には行かないよと断るかと思うと...
夏目漱石 「永日小品」
...行掛り上断る訳に行かなかった健三は...
夏目漱石 「道草」
...あんまり馬鹿馬鹿しいから断ると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「断ると、この妹を、あの増屋の旦那に取上げられます」「そんな馬鹿な事はあるまい、お上というものもある、世間というものもある」「三十両の金は、細い漁師の暮しでは返す見込みも立ちませんよ、親分」「すると」「三年前父親が亡くなった時、思案に余って増屋から借りた五両の金へ、利息に利息が積って、三十両になりました」「…………」「妹のお春を奉公によこすか、金の茶釜と一緒に見世物に顔を貸すか、二つに一つの強談(ごうだん)です」藤六の顔は夕陽にカッと燃えました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これ以上断るのはいささか不自然だ...
久生十蘭 「肌色の月」
...青年は魅力を感ずるが断る...
北條民雄 「青年」
...断るのも気の毒だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...お父様を助けるためなら、全力で何でもするが、嫌な結婚をすることでしかヘアデールパークに住めないとしたら、断る...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...今にも来るであらうと待ち構へてゐるところだから行き憎いと断ると...
牧野信一 「南風譜」
...断るための菓子折代だけは損になるのだ...
正岡容 「寄席」
...僕は断ることは知っているし...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...断るかと思って見ていると...
柳田国男 「故郷七十年」
...断るのをお好きになりませんでしたので...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...彼は断るように言った...
吉川英治 「私本太平記」
...はるばる徳島から来た助太刀を断ることもならない...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...そして、荷持(にもち)をさせてくれというので、断ると、では兵庫(ひょうご)とやら碑をお建てになる場所で、土かつぎでも、職人の手つだいでも、なんでもいいから使ってくれと強(た)っていう...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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