...呉れるものを断るわけにも行かず...
内田魯庵 「犬物語」
...お断りや」「また断るのかネ...
海野十三 「蠅男」
...散々相手を引っ張っておいてギリギリの所へ来て断ると云う遣り方なのでは尚更(なおさら)であるが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...フランス大ブルジョアジーのモットーたる自由平等がこの悟性(レーゾン)に由来することは断るまでもないだろう...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...要(い)らないと断るそうです...
夏目漱石 「こころ」
...断然断る勇気も出なかったので...
夏目漱石 「三四郎」
...もうこの婦人は自分の連れではないと断るだけの勇気が出なかった...
夏目漱石 「三四郎」
...「断ると、この妹を、あの増屋の旦那に取上げられます」「そんな馬鹿な事はあるまい、お上というものもある、世間というものもある」「三十両の金は、細い漁師の暮しでは返す見込みも立ちませんよ、親分」「すると」「三年前父親が亡くなった時、思案に余って増屋から借りた五両の金へ、利息に利息が積って、三十両になりました」「…………」「妹のお春を奉公によこすか、金の茶釜と一緒に見世物に顔を貸すか、二つに一つの強談(ごうだん)です」藤六の顔は夕陽にカッと燃えました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...編集者から原稿を頼まれると断るより書く方が面倒がないから大体の場合は書くと言っておられたこともある...
平林初之輔 「作家としての小酒井博士」
...」と断るのであったが...
細井和喜蔵 「女給」
...妾は何んでもなく断ることも出来るのよ……」何をはなしても滅多に笑ひ顔を浮べることもないハルミが...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...断るまでもなく私は万葉学に就ては全くの門外漢である...
三好達治 「万葉集の恋歌に就て」
...断ると感情を害しますからね...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...きっぱり断る気持ちに私たちは打たれた...
柳宗悦 「全羅紀行」
...ひとが電報まで打ッて厭じゃと断るものを無理に書けと言って寄こした旬報の曰くが「左記項目のうち御気に召した題を御選びの上御執筆下さいますよう茲に懇願いたす次第」と書いて題のところに「小説の映画化戯曲の映画化私感...
山中貞雄 「五題」
...長く泊中の上にいていただきたいのでございます」「断る! 毛頭そんな気もちは持ち合していません」「でも...
吉川英治 「新・水滸伝」
...主(あるじ)へ断ると...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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