...漸々(やうやう)開園式が済んだ許りの、文明的な、整然(きちん)とした、別に俗気のない、そして依然(やはり)昔と同じ美しい遠景を備へた此新公園が、少からず自分の気に入つたからである...
石川啄木 「葬列」
...漸々(やう/\)開園式が濟んだ許りの、文明的な、整然(きちん)とした、別に俗氣のない、そして依然(やはり)昔と同じ美しい遠景を備へた此新公園が、少からず自分の氣に入つたからである...
石川啄木 「葬列」
...すくなくとも文明的な競技じゃないね...
谷譲次 「踊る地平線」
...それは到底文明的な所産ではない...
豊島与志雄 「蜘蛛」
...文明的な所産となりきれないほど...
豊島与志雄 「蜘蛛」
...文明的な美の標準が巾(はば)をきかせているからである...
中島敦 「環礁」
...熱帯的な美を有(も)つはずのものも此処では温帯文明的な去勢を受けて萎(しな)びているし...
中島敦 「環礁」
...文明的な美の標準が巾をきかせてゐるからである...
中島敦 「環礁」
...すべて数段と文明的な優秀な頭脳の持主であつたことが明らかになるのである...
蜷川新 「天皇」
...古代の文明的な人種のように宗教的なカルトをもつ真の祭司が発展しているところでは...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...我我の文明的な神經は...
萩原朔太郎 「青猫」
...あらゆる場合に於て文明的なもの...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...私は何も文明的なものを望んでゐるわけではないが...
林芙美子 「屋久島紀行」
...最も人道的な文明的な人民の間ですら時に他のあらゆる感情に打克つところの自己保存の大法則に帰しないのは...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...すべて自然の文明的な主張をかくし...
宮本百合子 「新しい文学の誕生」
...青年団員という文明的な名を持つ名誉上...
宮本百合子 「田舎風なヒューモレスク」
...こうした消極的な文明的な「個人主義」が...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...それでは日本人は野蛮人でもときによると貴方みたいに文明的な日本人もあるので...
吉行エイスケ 「孟買挿話」
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