...両方の袋小路の外れで開放下水に入っていた...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...酒も貰へるかも知れない、乞食根性をだすなよ)月の葉ぼたんへ尿してゐる誰もが忙しがつてる寒月があつた三八九の原稿を書くのに、日記八冊焼き捨てゝしまつたので困つた、しかし困つても、焼き捨てたのはよかつたらう、――過去は一切焼き捨てなければ駄目だから、――放下了也...
種田山頭火 「行乞記」
...寝苦しい、放下着...
種田山頭火 「其中日記」
...六月六日晴、勉強しよう、一切放下着、クヨ/\するな...
種田山頭火 「其中日記」
...放下着、放下着...
種田山頭火 「其中日記」
...自己を清算せよ、過去を放下せよ、――それが、それのみが私の生きて行く道である...
種田山頭火 「其中日記」
...一切放下着、流るゝまゝに流れよう...
種田山頭火 「其中日記」
...いつさいがつさい放下せよ...
種田山頭火 「其中日記」
...八時から十一時まで行乞、なぜだかいやでいやでたえがたくなって、河原に横ってお弁当を食べたり景色を観たりしても、気分がごまかせない、あちらこちらを無理に行乞して二時帰宿、一杯ひっかけた、財布に五銭、さんやに一合しかない、行こう行こう、明朝はどうでもこうでも出立しよう、絶食もよし、野宿もやむをえない、――放下着、こだわるな、こだわるな、とどこおりなく流れてゆく、――それが私の道ではないか!今朝、同室のおへんろさん二人出立、西へ東へ、御機嫌よう、御縁があったらまた逢いましょう...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...――一切放下着、――無為無念であれ...
種田山頭火 「道中記」
...ゆくりなく、或る事に於て自分の卑しさを見つけた、ああ、放下せよ、超越せよ...
種田山頭火 「松山日記」
...毎日火鉢の傍に放下(ほったらか)してあった煙管(きせる)を袋に収めて出て行った...
徳田秋声 「爛」
...そこにすでに存在する秩序が、自分の周囲にも、自分の中にも、自分のこころのすみずみにも(むしろ、その「こころ」ということが、その秩序のうつし合うはたらきそのものであるのだが)あることに、驚き、力を放下して、見とれ、打ちまかせ、根性を翻えすところに、「美しき魂」の意味がある...
中井正一 「図書館に生きる道」
...いっさいを放下(ほうげ)し尽してしまったのです...
夏目漱石 「行人」
...所謂(いはゆる)猛烈(まうれつ)にして諸縁(しよえん)を放下(はうげ)し...
夏目漱石 「門」
...また直(すぐ)に放下しなどしていた...
森鴎外 「魚玄機」
...ほう、櫛はこうして挽くものか」まんじゅう売り、心太(ところてん)売り、数珠(じゅず)屋、酒売り、瞽女(ごぜ)の莚(むしろ)、放下師、足駄売り、鏡研(と)ぎ、庖丁師、何の前にでも、一応はちょっと佇(たたず)んで、またせかせかと歩きだした...
吉川英治 「私本太平記」
...すべて彼の根本の情熱――身心(しんじん)を放下(ほうげ)して真理を体得すべき道への情熱に基づいている...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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