...埃のたくさん溜った布簾(カーテン)を放下(ほか)した...
魯迅 井上紅梅訳 「幸福な家庭」
...……私は来世を信じない、過去を放下する、私はたゞひたすらに現在を信ずる、即今――永遠の刹那を充実すべく全身心を尽すのである、……宇宙霊を信ずるけれど個人霊を否定する、……個は全から分れ、そしてまた全に合するのである、この意味に於て、生は寄であり死は帰である...
種田山頭火 「一草庵日記」
...自己純化――執着――些末に対する――放下なりきる生命律――自然律――自由律 ┌自然のながれ│ リズム自他融合――主客渾一 身心一如 └生命のゆらぎ全と個(私の一考察)あらはれ個を通しての全の表現...
種田山頭火 「一草庵日記」
...酒も貰へるかも知れない、乞食根性をだすなよ)月の葉ぼたんへ尿してゐる誰もが忙しがつてる寒月があつた三八九の原稿を書くのに、日記八冊焼き捨てゝしまつたので困つた、しかし困つても、焼き捨てたのはよかつたらう、――過去は一切焼き捨てなければ駄目だから、――放下了也...
種田山頭火 「行乞記」
...貪る心を放下せよ...
種田山頭火 「行乞記」
...箇の什をか放下せん...
種田山頭火 「其中日記」
...放下着...
種田山頭火 「其中日記」
...六月六日晴、勉強しよう、一切放下着、クヨ/\するな...
種田山頭火 「其中日記」
...夕、樹明来庵、庵の空気の険悪なのに避(マヽ)易して直ぐ帰つてしまつた!・梅雨空おもく蜘蛛と蜂とがたたかふ・焼かれる虫のなんと大きい音だ・頬白がよう啼いて親鳥子鳥・何もないけどふるさとのちしやなます(砂君に)・話しても話しても昔話がなんぼうでもとんぼ通りぬけさせるこんな句も・けさも二人でトマト畑でトマトをたべる(新夫婦に)(一人ならば私だ!)六月十五日空も私もすこし晴れてきたが、……放下着...
種田山頭火 「其中日記」
...酒に対する執着を放下しないかぎり...
種田山頭火 「其中日記」
...物事にこだはりさへしなければおもひわずらふことはない、放下着...
種田山頭火 「其中日記」
...一切放下着...
種田山頭火 「其中日記」
...一切放下々々々々...
種田山頭火 「其中日記」
...いつさいがつさい放下せよ...
種田山頭火 「其中日記」
...一切放下着、水の湧くやうに、溢れるやうに流れるやうに...
種田山頭火 「旅日記」
...毎日火鉢の傍に放下(ほったらか)してあった煙管(きせる)を袋に収めて出て行った...
徳田秋声 「爛」
...猛烈に諸縁を放下して專一に己事を究明することを上等となし...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...中には昔ながらの乞食放下(こじきほうか)や路傍の琵琶弾(びわひ)きそのままな盲者もたくさんいたのである...
吉川英治 「私本太平記」
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