...埃のたくさん溜った布簾(カーテン)を放下(ほか)した...
魯迅 井上紅梅訳 「幸福な家庭」
...閑居の気持も全く同様、一切を放下し、方丈の庵にあけくれ起居してみなければ、わかるものではござりませぬ...
太宰治 「右大臣実朝」
...けさ、顔を洗ふ水が濁つてゐたのは、旅情をそゝつた、此頃、彼(マヽ)かにつけて寂しがる癖になつた、放下着、々々々...
種田山頭火 「行乞記」
...とにもかくにも、昨日までの自分を捨てゝしまへ、たゞ放下着!...
種田山頭火 「行乞記」
...放下したいやうな...
種田山頭火 「其中日記」
...……放下着する外ないとすれば...
種田山頭火 「其中日記」
...これから心そのものの放下着だ...
種田山頭火 「其中日記」
...放下着、放下着...
種田山頭火 「其中日記」
...自我放下!十一月十八日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...一切放下着、流るゝまゝに流れよう...
種田山頭火 「其中日記」
...旅行延期、身辺整理、一切放下着、々々々...
種田山頭火 「其中日記」
...ゆくりなく、或る事に於て自分の卑しさを見つけた、ああ、放下せよ、超越せよ...
種田山頭火 「松山日記」
...「一切有縁(うえん)を放下(ほうげ)して...
直木三十五 「南国太平記」
...自在(じざい)に泥団(でいだん)を放下(ほうげ)して...
夏目漱石 「草枕」
...絵ふでを無雑作に放下(ほか)しながら振り向きました...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...また直(すぐ)に放下しなどしていた...
森鴎外 「魚玄機」
...すなわち十丈の竿のさきにのぼって手足を放って身心(しんじん)を放下(ほうげ)するごとき覚悟がなくては...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...すべて彼の根本の情熱――身心(しんじん)を放下(ほうげ)して真理を体得すべき道への情熱に基づいている...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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