...放れ放(ばな)れに傾いているのを...
泉鏡花 「悪獣篇」
...まだ舵に憑(つ)いて放れねえだ...
泉鏡花 「海異記」
...明け放れの早い六月の空には何時か太陽が昇って...
犬田卯 「米」
...多分それは丘田医師の手を放れた鉢植が粉々に砕(くだ)け散(ち)った音だろうと思う...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...完全に不安の念から放れたとまではいかなかった...
海野十三 「時限爆弾奇譚」
...こびりついて放れそうもなかった悪夢が...
海野十三 「地球発狂事件」
...その場所を放れて帰途についたのです...
海野十三 「密林荘事件」
...見物人は驚きの声をあげて柵を放れて逃げた...
田中貢太郎 「虎媛」
...鋭き槍と絃上を放れ飛び來る勁箭は...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...何よりも好んでいた江戸の人々は大作の放れ業を...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...もう夜は明け放れて居た...
平出修 「計畫」
...全く違った国を見るように一挙一動の掛け放れた彼らと...
水上滝太郎 「山の手の子」
...なか/\放れません...
宮原晃一郎 「ラマ塔の秘密」
...明け放れるのにしたがって霧の濃くなった空の艶な気のする下を二条の院へ向かった薫は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...友達や妻や本屋の主婦やそしてかなり頼りになれると思つてゐたかん子ともこのまま放れていかなければならないと思ふと...
横光利一 「悲しみの代價」
...宮子はひとりで甲谷から放れると...
横光利一 「上海」
...それが顔を上げる度びうるさく前に立ちはだかって来て放れなくなると...
横光利一 「旅愁」
...世放れのした気持ちが乗り移り...
横光利一 「旅愁」
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