...しかし我々を支配する恋愛はこの美しいアラビアの王女をも捉へない筈はありません...
芥川龍之介 「結婚難並びに恋愛難」
...しかれども余の無学なるが故に余は余の身も信仰も働(はたらき)もこれら高名の人の手に任(まか)すとならば余はいまだ自己を支配する能(あた)わざるものなり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...シナはふたたび北狄(ほくてき)満州人の支配するところとなった...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...いや一生を支配するのである!・日照雨ぬれてあんたのところまでふつたりはれたり傘がさせてよろこぶ子・鳴いてきてもう死んでゐる虫だ□・さみしうてみがくひとりがさみしうなると...
種田山頭火 「行乞記」
...いやしくも因果の理法宇宙の万物を支配する間は人間といえども...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...それで世界の大勢を支配するような研究でもしていたら...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...全世界を支配するに違いない』と...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...この時の気分を支配する要素の中には...
中谷宇吉郎 「清々しさの研究の話」
...天候を支配する試みなどというと...
中谷宇吉郎 「農業物理学夜話」
...つまり非我の世界を支配する器械的法則が我の気分に応じて働いてはくれません...
夏目漱石 「創作家の態度」
...殆ど世界を支配するほどの威勢の有った身が...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...彼自身その生活と作品を支配する術(すべ)を知らなかったためである...
野村胡堂 「楽聖物語」
...そこに支配する他者性は單に一と他とは異なること互に他であることに盡きる...
波多野精一 「時と永遠」
...我々の行動を支配する道徳的標準である...
平田禿木 「趣味としての読書」
...誰の頭の中にもひそんでいる普遍的な力の支配する世界である...
平林初之輔 「ポウの本質」
...美の王国を支配するほどに飛躍し得る...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...支配する者の権力がどんなに絶対であり...
宮本百合子 「明日をつくる力」
...その視覚形式を支配する仏の理念が存している...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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