...或は「国人に捨(すて)られし時」などと唱えて自分を国家的人物に擬するは片腹痛(かたはらいた)しと嘲ける者もあった...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...自国を擬するに眠れる獅子を以てし...
大隈重信 「三たび東方の平和を論ず」
...通らんと擬するに拠無し...
太宰治 「右大臣実朝」
...現文相をルイ大王に擬するほどの茶気はないが...
辰野隆 「芸術統制是非」
...人を斬らんと欲してかえって短剣をば己れが頸上に擬するものにあらずや...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...勿論之を以て直ぐ様今日のヒューマニズムの事情に擬することは出来ない...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...衆彼に擬するに首相を以てすること亦猶ほ伊藤前内閣崩壞後に於けるが如くなりき而も彼が固辭して受けざるや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...之を大和朝廷の所在地に擬する外...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...近年之を備後の鞆津に擬する説あるは...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...之を足利時代に擬する外はなからう...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...多くの場合星を人に擬するや特定の光の強いものとか...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...これに擬するに判官の栄職をもってした...
穂積陳重 「法窓夜話」
...三蔵の非行に擬するに刑法百十六条の「天皇三后皇太子ニ対シ危害ヲ加ヘ又ハ加ヘントシタル者ハ死刑ニ処ス」とある法文をもってし...
穂積陳重 「法窓夜話」
...これを振り廻して作中人物に想いを擬する...
牧野信一 「吊籠と月光と」
...俳句の古調を擬する者あれば「古し」「焼直しなり」などとて宗匠輩(はい)は擯斥(ひんせき)すめり...
正岡子規 「俳諧大要」
...我邦に擬人法無しといふ人あれど物を人に擬するは神代記に多く見え歌にも例あり...
正岡子規 「萬葉集卷十六」
...衄を塗りて血汗に擬するのだと...
南方熊楠 「十二支考」
...乳当てを取った左の乳房に向って擬する真似をしてから...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
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