...ぼろ撥(ばち)一挺(ちょう)なくっても口三味線で門附けをしかねない図々しい度胸なのが...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...悪戯心に満ちた反撥と弾力をじっと押さえて...
谷譲次 「踊る地平線」
...日はそのうすい手のひらの撥(ばち)だこのある小指の肉を傘の紙ほどに赤く透して...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...人間は個立的で同類反撥的なものなのか...
豊島与志雄 「「自然」」
...思惟に対する反撥から来り...
豊島与志雄 「新時代の「童話」」
...撥泥機と化し去ってしまって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...敷布を撥ねのけた...
南部修太郎 「疑惑」
...髭がぴんと横つちよに撥(は)ねてて……」と...
南部修太郎 「猫又先生」
...男性的で反撥(はんぱつ)の力に強く...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...それ無くば到底相交り難きむしろ相反撥する外なき二つの實在者の間に立ち...
波多野精一 「時と永遠」
...富岡の意地の悪さに反撥(はんぱつ)してみせた...
林芙美子 「浮雲」
...船長はストキや船員を反撥(はんぱつ)して...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...理不尽な厳しさで監視の眼などをそばだてるので一層彼女の態度が反撥的になるのではあらうが...
牧野信一 「女優」
...二つの庖丁様の撥を両手に握りたる数名の職人が...
牧野信一 「貧しき日録」
...やはり「流行的な参加の仕方に反撥を持ったによる」と云うことが自信をもって云われている...
宮本百合子 「落ちたままのネジ」
...私にあっての危険は(文学上にも)土台そういうのはこまるため、それに反撥して、しかも基底はちょぼちょぼであるためやはり大きい目で見れば主観的なもので強ばって、ひとも発展させず、自分もめきめき成長するという工合ではなくなるところです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それが互に反撥し合ってる限り...
与謝野晶子 「激動の中を行く」
...撥(ばち)を把(と)り直した...
吉川英治 「親鸞」
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