...吹き撥わせる御気に成坐せる神の名は...
高木敏雄 「比較神話学」
...戦争と力への反撥――そういったものを取材(テイマ)とする絵が芸術であっていいかどうかは第二の問題として――かれの絵は最も端的にそれを摘出し...
谷譲次 「踊る地平線」
...芝口の通りを真っ直ぐにぴちゃぴちゃ泥を撥(は)ね上げながら金杉橋の方まで歩いてしまいました...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...四絃(しげん)を奔(はし)る撥音(ばちおと)急雨(きゅうう)の如く...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...彼女は反撥し、反抗した...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...箱の中には時計の撥条(ぜんまい)が隠されている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...炎天の明(あかる)い寂寞の中(うち)に二挺(ちょう)の三味線は実によくその撥音(ばちおと)を響かした...
永井荷風 「夏の町」
...幾度か撥(は)ねた...
夏目漱石 「虞美人草」
...下から風呂の蓋を撥(は)ね上げられないほどの力のある人間だ」「内儀(おかみ)のお八尾は?」「内儀ではない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...若しそれらを彼が本当にその詩を書いたのち綺麗(きれい)さっぱりと撥(のぞ)き去ってしまったなら...
堀辰雄 「幼年時代」
...撥(は)じかれたようにとび出したのは阿賀妻であった...
本庄陸男 「石狩川」
...それと共に芸妓達は一勢に撥を取りあげて...
牧野信一 「蝉」
...或る意味で強固な個性が当時の流行的思想に反撥することが...
宮本百合子 「落ちたままのネジ」
...それへ妙に反撥するようなものが紀久子の裡に頭をもたげた...
矢田津世子 「父」
...思はず撥く音の快さを楽まないわけにゆかない...
柳宗悦 「和紙十年」
...今夜の撥(は)ね出しまで此家(ここ)に待っていて下さいな...
吉川英治 「江戸三国志」
...太鼓(たいこ)を打つ撥(ばち)のつかいようを見て...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...わっと反撥(はんぱつ)する...
吉川英治 「茶漬三略」
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