...泥汁(どろ)を撥ね上げぬ様に...
石川啄木 「葬列」
...大異はその市中を通って東門にある自分の家へ帰ったが、撥雲の角、哨風の嘴、朱華の髪、碧光の睛、どうしても人間でないので、市中の者が聚(あつま)ってきたが、近くへは寄らなかった...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...これを頭から撥(は)ね付けるようなことをしては...
谷崎潤一郎 「細雪」
...善とか美とかによく反撥する性質を持つたトルストイから...
田山録弥 「自他の融合」
...すぐに精神的にも肉体的にも反撥しそうになってくるキミ子との仲を...
豊島与志雄 「立枯れ」
...却って反撥的に出て...
豊島与志雄 「反抗」
...手に握つてゐる戸の鉤を撥ね上げようとする手先が震えた...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...南唐の李後主は撥鐙法と云ふものを用ひる...
内藤湖南 「弘法大師の文藝」
...劉逢祿の書序述聞には謹案、孔子序周書四十篇、東周之書、惟文侯之命秦誓二篇而已、合而讀之、一爲孱弱之音、一爲發憤之氣、興亡之象昭昭也、春秋書晉人及姜戎敗秦於、公羊子曰、謂之秦、夷狄之也、詐戰書日盡也、穀梁子亦曰、徒亂人子女之教、無男女之別、秦之爲狄、自之戰始也、秦穆不用蹇叔百里子之謀、千里襲鄭、喪師遂盡、晉襄背殯用師、亦貶而稱人、序書何取焉、取其悔過之意、深美約、貽厥孫謀、將以覇繼王也、詩書皆由正而之變、詩四始言文武之盛、而終于商頌、志先王之亡以爲戒、書三科述二帝三王之業、而終於秦誓、志秦以狄道代周、以覇統繼帝王、變之極也、春秋撥亂反正、始元終麟、由極變而之正也、其爲致太平之正經、垂萬世之法戒、一也、と言ひ、又宋翔鳳の尚書譜には謹案、孔子序周書、自大誓訖※命、皆書之正經、以世次、以年紀、其末序蔡仲之命費誓呂刑文侯之命秦誓五篇者、幼嘗受其義於葆先生、曉畢、未能詳紀、犇走燕豫、留滯梁荊、函丈斯隔、七年於茲、茲譜尚書、細繹所聞而識之曰、尚書者述五帝三王五伯之事、蠻夷猾夏、王降爲覇、君子病之、時之所極、有無如何者也、蔡之建國、東臨淮徐、南近江漢、伯禽封魯、淮夷蠻貊、及彼南夷、莫不率從、不意蔡侯一虜、熊貲始大、楚之覇業、先於五邦、呂命穆王、實作自呂、征彼九伯、浸及齊桓、晉秦之興、復在其後、覇者之業、相循而作、帝王之統、由此一變、史伯之對鄭桓言秦晉齊楚代興、史之見秦獻言別五百載復合、運會所乘、惟聖賢能見其微、孔子序五篇於書之終、中候之文究於覇免、所以戒後王制蠻夷式羣侯、不可以不愼、と言つてゐる...
内藤湖南 「尚書稽疑」
...成吉思汗(ジンギスカン)(がばと撥ね起る)うむ...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...そいつは……先生が……先生が……俺が撥をとつて行列の先へ立つと云へば……鳧のつくことだ……」小屋の胴震ひの音にさまたげられて止絶れ/\にしかうけとれなかつたが...
牧野信一 「バラルダ物語」
...その心根を想ふと一つ一つの撥音にも一際(ひときは)懐しさを覚えます...
牧野信一 「〔婦人手紙範例文〕」
...結婚に対する過去の神秘主義的封建的宿命論の反撥として...
宮本百合子 「新しい一夫一婦」
...わざとそれを撥き返すように体を反らせ...
「小祝の一家」
...そこには反撥があると人は云うでしょうが...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...同時に反撥もし合う...
山本周五郎 「新潮記」
...撥(ばち)を把(と)り直した...
吉川英治 「親鸞」
...太田ミサコは売あびせのために底値を入れた××新株の反撥を予想して買いあつめると...
吉行エイスケ 「女百貨店」
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