...そして或る世界が――時間と空間をさえ撥無(はつむ)するほどの拡がりを持った或る世界が――個性の中にしっかりと建立(こんりゅう)される...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...反撥的に模型火室の前に立った...
上田広 「指導物語」
...兎もすると撥ね返りでもする程の上っすべりのする感じですが...
上村松園 「絹と紙の話と師弟の間柄の話」
...かえって反撥のゆえであったような気もする...
太宰治 「善蔵を思う」
...本館で聞いても参事官官舎で聞いても何の要領も得ず太子はお帰りになったの一点張りで突っ撥(ぱ)ねられてしまった...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...またある時は王昭君(おうしょうくん)に扮装して琵琶を撥(ひ)いた...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「小翠」
...そうした男に対する反撥心(はんぱつしん)が...
徳田秋声 「あらくれ」
...四絃(しげん)を奔(はし)る撥音(ばちおと)急雨(きゅうう)の如く...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...長谷川は最後の反撥を試みた...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...次には反撥を感ずるようになりました...
豊島与志雄 「道標」
...その外れるやうな勢ひでパツと撥ねるのだと云ふことを説明する所に『訐』の字を使つて居る...
内藤湖南 「弘法大師の文藝」
...と思って安心しました」と反撥してみたが...
北條民雄 「いのちの初夜」
...汪克児(オングル)(跳び撥ねながら)月夜に釜を抜くというが...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...彼女に対して愚かな反撥を強ひてゐた憐れむべき自分で...
牧野信一 「小川の流れ」
...理不尽な厳しさで監視の眼などをそばだてるので一層彼女の態度が反撥的になるのではあらうが...
牧野信一 「女優」
...喉(のど)を破ッたような声で、「ちぇッ、畜生」咄嗟、反撥的な力で、落とした短刀をつかんで跳ね起きましたが、その時、相手のかぶっていた女の単衣(ひとえ)がふわりと彼の顔へ投げられて来ました...
吉川英治 「江戸三国志」
...また差撥(さはつ)(牢番頭)などへ宛てて...
吉川英治 「新・水滸伝」
...撥(ばち)を飯の種と思って張(はり)をこめれば...
吉川英治 「松のや露八」
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