...強力なる刺戟を反撥する餘儀なさと...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...とにかく相互の熱情熱愛に人畜の差別を撥無(はつむ)して...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...活撥な蠕動をつづけているということであった...
海野十三 「生きている腸」
...それを反撥する気力のあるものもなかった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...それを撥反(はねかへ)すチッバルト...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...あらゆる種類の強権主義に反撥するが...
豊島与志雄 「新たな世界主義」
...私一個の嗜好か反撥かが加わっているかも知れないが...
豊島与志雄 「文学以前」
...それからよし道徳の分子が交っていても倫理的観念が何らの挑撥(ちょうはつ)を受けない――否受け得べからざるていの文学もまた取り除(の)けて考えていただきたい...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...何處か反撥的な光を含んだ眼で私達を見詰めてゐた...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...真向(まつこう)からラランのからだを撥(は)ね飛(と)ばした...
逸見猶吉 「火を喰つた鴉」
...又窓の外の開戸は逃げた奴がはずみで締まるやうに撥ね返して置いたかも知れぬ...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...実の形が三味線の撥に似ているので...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...他人のきびしい撥で打たれつつ習い覚えた曲の一つか...
吉川英治 「私本太平記」
...都の刺客も管営(かんえい)も差撥(さはつ)も刺し殺されたにちがいない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...反撥すらするであろう...
吉川英治 「随筆 新平家」
...奥からは撥(ばち)のたかい三味線がもれてくる...
吉川英治 「松のや露八」
...太鼓をたたいている舎人(とねり)の二本の撥(ばち)の手――二刀の真理をその音に聞いたのだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...その戯曲的な要素に対してはある反撥を感ぜずにはいられぬ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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