...彼は進まぬ足を引摺るようにして...
海野十三 「地球発狂事件」
...こっちは急ぐんだから」躊躇している彼女を引き摺るようにして連れて行った...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「青い風呂敷包み」
...あれを摺る男が、窃(そ)つと一枚取つといて私にだけ先に見せてくれるといゝんだがな...
鈴木三重吉 「桑の実」
...この朱を摺る事はいつの頃から誰が始めた事であらうか...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...しかし私の好んで日和下駄を曳摺る東京市中の廃址(はいし)は唯私一個人にのみ興趣を催させるばかりで容易にその特徴を説明することの出来ない平凡な景色である...
永井荷風 「日和下駄」
...意味も無く手を振り足を摺る...
中島敦 「環礁」
...ふと聞くとしんとした往來から下駄を引き摺るやうな響が輕くからり/\と聞えて來る...
長塚節 「菜の花」
...二等車から引摺るように降されて...
野村胡堂 「水中の宮殿」
...疲れ果てた足を引摺るように...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ブラ下がるから引摺ることになるじゃないか」「お前さん無理だよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「あツ」飛込んで一當て、水落へ喰はせると、男は脆(もろ)くもヘタ/\と崩折れるのを、引摺るやうに、木立の中へ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これは七つ下がりの袷(あはせ)を引摺るやうに着て...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...(燧石(ひうちいし)を摺る...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...摺ることをカクという...
牧野富太郎 「植物記」
...」「いまさら氣詰りだつていい加減な胡麻を摺るない...
室生犀星 「命」
...勘三はリウマチの氣があつたので自然引摺るやうに歩いてゐた...
室生犀星 「神のない子」
...併し摺ることゝ染めることゝは自ら結果を異にする...
柳宗悦 「和紙十年」
...ケシネといへば只穀類を搗き又は摺る作業の名になつて居る(肥後方言集)...
柳田國男 「食料名彙」
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