...彼は進まぬ足を引摺るようにして...
海野十三 「地球発狂事件」
...米を洗い味噌を摺るのである...
種田山頭火 「私の生活」
...たゞ摺る事に興味を感じて喜んだものとみえるのである...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...八重今は襷(たすき)がけの手先墨にまみるるをも厭(いと)はず幾帖(いくじょう)となくこれを摺る...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...一歩一歩重い足を引摺るやうにして...
中島敦 「夾竹桃の家の女」
...ふと聞くとしんとした往來から下駄を引き摺るやうな響が輕くからり/\と聞えて來る...
長塚節 「菜の花」
...胡麻(ごま)を摺るのとは違うが」と平岡はわざわざ断った...
夏目漱石 「それから」
...「竹筒を引摺る術(て)もあるぜ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...重い物を引摺るやうな音は聞えたやうに思ふが」「それが謀叛(むほん)の證據になるかも知れなかつたんだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...八五郎を引摺るのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...短かくなると竹の墨ばさみにはさんでグングンと摺る...
長谷川時雨 「旧聞日本橋」
...引き摺るようにして蹣跚(まんさん)として来たる...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...焦茶色の羊毛の引摺るばかりの寛衣(きもの)を着て...
三木露風 「トラピスト天使園の童貞」
...味噌を摺る事も出来ないとかおっしゃるけれども人間として自営の道を知らんのはあんまり自慢になりますまい...
村井弦斎 「食道楽」
...それから裏漉しにして牛乳を交ぜて摺るとマッシといってキントンの衣(ころも)のようなものになります...
村井弦斎 「食道楽」
...ケシネといえばただ穀類を搗きまたは摺る作業の名になっている(肥後方言集)...
柳田國男 「食料名彙」
...稗粉するときゃ嘗(な)め嘗め摺るがメカス摺るときゃならが出るというのがある...
柳田國男 「食料名彙」
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與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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