...』と信吾が最先に一片摘む...
石川啄木 「鳥影」
...料理を摘むのに何時間も費したかもしれないからね」「すると...
海野十三 「地獄の使者」
...山の畑に蒔いた青菜も吉備の人と一緒に摘むと樂しいことだな...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...紫蘇(しそ)の実を鋏(はさみ)の鈴の鳴りて摘む九月十六日 家庭俳句会...
高浜虚子 「五百五十句」
...容樹(アコウ)の葉を数枚摘む...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...彼女は花を摘む...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...紫雲英を摘む女児を眺めて居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
......
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...人の来って摘むのを待っている……...
永井荷風 「十日の菊」
...世界の美妓名媛(びぎめいえん)の摘む花われもまた野に行かば同じくこれを摘むことを得ん...
永井荷風 「矢立のちび筆」
...畑に俺が摘むものは野蒿苣(のぢしや)に菫だ...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...もう草足(くたびれ)たんだもの』とおたあちやんは摘むことをやめて立つて見てゐました...
野口雨情 「虹の橋」
...臍(へそ)なんか摘むと噛み付いてやるぞ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...下枝の方にはもう摘む葉がなかつた...
長谷川時雨 「桑摘み」
...その歌は「一夜ぐさ夢さましつゝ古への花とおもへば今も摘むらん」...
牧野富太郎 「植物記」
...泰造が左手を肱の下へかって折々右手の拇指と人さし指で唇の両端を押えるような摘むような恰好をしながら両脚を行儀よく前に並べかけている...
「海流」
...新しき心をもちて悲しくも平家の人のごとくたゞよふ世に住めど大原山のこゝちして淋しき花をひとり摘むかな大正八年暮秋 与謝野寛とある...
吉川英治 「随筆 新平家」
...何しろとげだらけの幹を撓(たわ)めて摘むので...
若山牧水 「家のめぐり」
便利!手書き漢字入力検索