...ひょこひょこと踊り揺れるのが見えただけである...
梅崎春生 「庭の眺め」
...椎のような黒木の枝の揺れるのが見える...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...自分はゴチック大伽藍の指天塔が暴風の空の下で揺れるように感じて...
辰野隆 「愛書癖」
...だが未だに大地の揺れる最中に...
田中英光 「さようなら」
...ここの家だけがこんなに揺れるのと違うだろうか...
谷崎潤一郎 「細雪」
...重い乗合馬車が通るとき店が揺れるのと同じように...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ゆたりゆたり担架は揺れる...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...青焔(せいえん)に揺れる大海原が瑠璃色(るりいろ)の空と続くあたりは...
中島敦 「光と風と夢」
...屈托気(くったくげ)にふらりふらりと揺れる...
夏目漱石 「草枕」
...蝋燭の焔(ほのお)がちらちら右左へ揺れるので...
夏目漱石 「行人」
...夕陽があかく水面に射すと頭の小石がきらりと光つて波がさらさらと揺れると曲つたりくねつたりして見えた...
北條民雄 「白痴」
...ゆらりと揺れるやうに思はれ...
北條民雄 「間木老人」
...ただ渦巻がはげしくうねり湧(わ)き立っているために前後に揺れるだけでしたから...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...車が今にもこわれてしまいそうに揺れる...
水野葉舟 「遠野へ」
...スミの頭にしたカンザシの桃の花が揺れる...
三好十郎 「おスミの持参金」
...木は根から大揺れに揺れる...
室生犀星 「愛の詩集」
...湿った苔の上に揺れるのを眺めながら...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...どうかするとその揺れるのが根に響くやうな感じであるが...
森鴎外 「妄想」
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