...其感じから動いた心の揺らぎを...
伊藤左千夫 「『悲しき玩具』を読む」
...卓上の花挿しに立てた蝋燭の揺らぎと...
谷譲次 「踊る地平線」
...神に憑(つ)かれているような目をして灯の揺らぎ方を見詰めていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...私はまた体に微かな揺らぎを感じた...
徳田秋聲 「余震の一夜」
...風のためというよりもむしろ小鳥の巣から来るらしい静かな五月の揺らぎをしていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...――彼の笑ひはまだ葉に揺らぎ鷽((うそ))のゐて...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...黄色い吸口のある仄暗い花をばかざしたその時私は膝つく女のやうであつた半島はわが船近く揺らぎつつ金褐の目の怪鳥の糞と争ひを振り落とす...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...)「火の唇」のイメージは揺らぎながら彼のなかに見え隠れしてゐた...
原民喜 「火の唇」
...その「死」は僕の柔かい胸のなかに飛込んで不安げに揺らぎ羽搏くのだった...
原民喜 「夢と人生」
...息子の影が彼自身より先きに家のなかに揺らぎ入って床の上に長く映った時にも彼女は気がつかなかった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「漁師」
...空がくるくるくるっと白く揺らぎ...
宮沢賢治 「風の又三郎」
...入口のカーテンが微かに揺らぎ残っているだけであった...
夢野久作 「継子」
...俄に卓子をめがけて旋風のやうに揺らぎ出した...
横光利一 「頭ならびに腹」
...燈火の火色はたえず揺らぎ...
吉川英治 「新書太閤記」
...水ほどな揺らぎもない...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...ポチと手燭の灯が揺らぎ出している...
吉川英治 「宮本武蔵」
...やわらかな明滅となって揺らぎ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...水の揺らぎが遠く丸く...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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