...静かなあなたのやうな方にはそんなことがないかもしれませんけれど私のやうに感情の動揺のはげしい者には殊にかなしい情ない子供に対して申わけのない絶望の時がちよい/\見舞ひます...
伊藤野枝 「私信」
...車体は烈しく動揺し...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「青い風呂敷包み」
...突然ウォーと烈しい咆哮(ほうこう)を挙げて檻の鉄棒を掴んで揺すぶった...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...燈明から、みどり色の大きな光の輪が天井に射し、お襁褓やズボンは、ほそ長い影を、煖炉(ペチカ)や、揺りかごや、ワーリカに投げかけている...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ねむい」
...マルクス主義者の客観的な信念や行動に関する見解が動揺したからそう云っているのではないのである...
戸坂潤 「社会時評」
...皺襞(ひだ)の高みでは打揺(ゆら)ぎ...
ボードレール 富永太郎訳 「或るまどんなに」
...動揺が殆(ほと)んどないという点を利用して...
中谷宇吉郎 「地球の円い話」
...しまいにはぐらぐら揺(うご)き始めるようになりました...
夏目漱石 「こころ」
...おチビさんに揺りおこされて眼をあいたら晴れ晴れと朝になっていた...
久生十蘭 「だいこん」
...すると次ぎの十字架がゆらゆらと揺れだして...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...私はその振子の横に揺れる速度と...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...ミスター? 名前は? まだ言ってなかったな」この質問には動揺した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...がたぴしと騒々しく揺れながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...梳(す)き手の揺れをつたえるごとに...
室生犀星 「お小姓児太郎」
...横のほうで笹の葉の揺れ騒ぐのが聞えた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...南や西が吹くと大川も波立って船は横揺れ...
山本笑月 「明治世相百話」
...スカートのぴったりと締った物腰の揺れる...
横光利一 「旅愁」
...次にくる揺れ返しを案じながら...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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