...大地も狭しと揺ぎ出(いだ)いた如くでおぢやる...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...かみしめるように船の動揺を味わって見た...
有島武郎 「或る女」
...堤防の上を馬に揺られて行った...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...車上に腕組して黙々と揺られてゆくその後影を見送って...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...ついこないだまでは何の差別もなく熊やオオジカやトナカイの上に揺れうごいていたのに...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...だがその政治的見解の動揺が暗示しているように...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...丸太ン棒で打つかとばかり燃える漏斗のかたちした紺青の空を揺るがせた時...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...慵(ものうげ)に揺れかかっている...
夏目漱石 「草枕」
...「この船はよく揺れるだのう...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...今もふらふらと揺れかへる...
原民喜 「鎮魂歌」
...胸が大波のうねりを湛へて動揺するのを止め難かつた...
牧野信一 「創作生活にて」
...よろこびをもって育ててゆくことのできる大人のよろこびの揺ぎない深さも...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第八巻)」
...鬱勃として揺れ出して来ている支那の思想のように...
横光利一 「上海」
...けれど、衆臣の動揺は、この一寡婦(かふ)と年少の天子に、しょせん、大きな頼みはかけられなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...波のごとき群集はのべつ揺れ騒ぎながら一ト勝負ごとにさかんな喝采(かっさい)や罵声(ばせい)を舞台の力士へ送っていた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...船の揺れを感じながら眼をふさいで...
吉川英治 「無宿人国記」
...まばゆい湯の揺れや金輪の光が金色に見えた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...そして氷のような指で彼の眠りを揺り起した...
渡辺温 「絵姿」
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