...不満と退屈の間を動揺する...
高神覚昇 「般若心経講義」
...列車の振動で動揺している...
林不忘 「安重根」
...されば佐助は当夜枕元へ駈け付けた瞬間(しゅんかん)焼け爛(ただ)れた顔をひと眼見たことは見たけれども正視するに堪(た)えずしてとっさに面を背(そむ)けたので燈明の灯の揺(ゆら)めく蔭に何か人間離れのした怪(あや)しい幻影(げんえい)を見たかのような印象が残っているに過ぎず...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...すると彼女の方ではちょっと肩を揺すったきりで...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...後輩レーニンの台頭と共に十数年来のプレハーノフの権威はすでに多少の動揺を免れなかったが...
戸坂潤 「辞典」
...空気分子の動揺として...
富永太郎 「鳥獣剥製所」
...揺ぐ木立の崇高な囁(ささや)き...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...重々しい馬車や都会のたえざるどよめきに揺られていたが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...何といってもいまさら動揺することはすなわち狼狽(ろうばい)することである...
中里介山 「大菩薩峠」
...駒井甚三郎の頭が動揺してきたのも無理のないところがあります...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼は此心的現象のために甚しき動揺を感じた...
夏目漱石 「それから」
...動揺しているのは明らかだった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...突き出した刀がスッスッスッと揺れはじめる...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...ふいに水の上の白い影が冴えて揺れた...
室生犀星 「みずうみ」
...上からがたがた揺ぶってみたが...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...薫(かん)ばしい香気を立ててまだ波々と揺(ゆら)いでいた...
横光利一 「日輪」
...電灯がかすかに風に揺れている...
横光利一 「夜の靴」
...二度まで拝殿の梁(うつばり)が揺れた...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索