...籘の竿をしかと握るに...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...膝の上で拳(こぶし)を握ると...
泉鏡花 「薄紅梅」
...はじめて瀬戸物製の大きなスプーンを左手に握るのである...
海野十三 「火星兵団」
...ようやくにして得た塗薬の小壜を握ると...
海野十三 「火薬船」
...女の手を握る事の好きな男が医者になるやうに...
薄田泣菫 「茶話」
...さくらちる富士がまつしろさくら咲いてまた逢うてゐる旅ごゝろかなしい風がふきまくるぼう/\としてあるくいつしか春(追加)蘭竹かれ/″\の風にふかれつゝ・鎌倉は松の木のよい月がのぼつた大仏さん異人さんさくら寺いちはやく山ふところのさくら一もと斎藤さんにまた逢ひませうと手を握る東京をうたふ...
種田山頭火 「旅日記」
...社会動乱の趨勢(すうせい)を握るの辣快(らっかい)雄敏なるにおいては...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...政治問題の秘鍵を握るものは亦軍事当局者なりと推定するも可なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...バットを握るには衝撃の中心(センター・オブ・パーカッション)に近い所を選べば手にくるショックが少いとかいう類のものである...
中谷宇吉郎 「スポーツの科学」
...伝書には「手に虎の児(こ)を握るが如く...
野村胡堂 「禁断の死針」
...鋤鍬(すきくわ)を握るさ...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...最後にKの手をもう一度握ると...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...恐らくは無意識のうちに勇猛なる状況に交感して握る手に力をこめたのだろうが...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「チカモーガ」
...一二度強く握ると...
久生十蘭 「復活祭」
...帝国の運命を握る秘宝が色仕掛けスパイに盗まれるというのは...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...素早く雑巾を握ると...
宮本百合子 「一連の非プロレタリア的作品」
...木剣の柄(つか)を握ることだけは握っていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...彼が一度連判状を握るや...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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