...彼は反射的にピストルの引金をぎゅっと握りしめた...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...眼鏡を掌(て)の中に握り潰(つぶ)すと...
海野十三 「不沈軍艦の見本」
...とき/″\夫人や母などが与えてくれる握り飯に露命をつないで...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...クレーヴンは手斧を握りしめて前へ進みよった...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...彼は拳を握りしめて大股にブラウンの方へ詰めよった...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「秘密の庭」
...一握りの草をつかんだと思ったら...
寺田寅彦 「読書の今昔」
...他の者どもが卒業証書握りてほっと息つく間(ま)に...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...手袋を片手に握りながら...
豊島与志雄 「常識」
...そして彼女の掌をじっと握りしめた...
豊島与志雄 「生あらば」
...彼の両手は痙攣(けいれん)し、握りしめられ、そして虚無をつかむ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...灸を握りこぶしほどに大きくかためてそれを衣をまくった膝の上に置いて火を点し...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...同じ心の孤児が互いに心を通わし、手を握り合い、一つの仲間をつくったら、また別の大きな力が生まれてきはしないだろうか? この仲間の力によって、一人一人が正しく強く伸びゆくようになりはしないだろうか?麻を見るがよい...
永井隆 「この子を残して」
...左手にビラを握り...
永井隆 「長崎の鐘」
...二つの庖丁様の撥を両手に握りたる数名の職人が...
牧野信一 「貧しき日録」
...……青年は先程から握り飯を食べながら此の場の話に耳を傾けていたが...
三好十郎 「おりき」
...その外主人は杖の握りに附いてゐる森のニンフをも褒めたが...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...だが信仰の真髄だけは握り得ているのだ...
柳宗悦 「民藝四十年」
...お握りを三つほど拵(こしら)へて呉れないか...
若山牧水 「樹木とその葉」
便利!手書き漢字入力検索