...握り合わせたむずかゆいような手を引っ込めて...
有島武郎 「或る女」
...もうとても二人きりでは手を握り合うことも出来まいと思ったのに...
伊藤野枝 「わがまま」
...なるほど握りのところが猿の顔になっているものでありました...
海野十三 「怪塔王」
...点減手はスウィッチの把手(ハンドル)を握りしめている...
海野十三 「空襲下の日本」
...手を延ばして私の手首を握りしめるのだった...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...本当に手を握りたいのが望みです...
大杉栄 「男女関係について」
...敵将が去って後に仲間が「ばかやろう」とののしるのには答えないで黙って握りこぶしをあけて見せる...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...太い拳を握りしめながら怒鳴りつけた...
豊島与志雄 「狐火」
...両手を握り合わせ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...馬に喰はせるほど握り飯を背負(しよ)つて來ましたよ」八五郎は自分の肩越しに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...無言で、藤本喜八郎と、堅く、手を握りあった...
火野葦平 「花と龍」
...臓腑(ぞうふ)まで引きずり出された女たち!石ころを手にしたまゝ絞め××(11)れた老人ら!小さい手に母国の旗を握りしめて俯伏(うつぶ)した子供たち!おゝ君ら...
槇村浩 「間島パルチザンの歌」
...お互いに! ウム! (と二人手を取合いシッカリ握り合って...
三好十郎 「斬られの仙太」
...厳重に細紐(ほそひも)でからげた片手握りほどの太さのものを出した...
山川方夫 「お守り」
...それで日の出少しまえにかれは清水の流れるところへいって握り飯を喰べた...
山本周五郎 「新潮記」
...揉(も)みくしゃにした便箋を手に握りながら...
夢野久作 「少女地獄」
...いまでこそ、この家も、能登(のと)七尾(ななお)に一城、この府中に一城、父子両方で二十二万石の雄藩をなしているが、清洲時代の貧乏は、隣の藤吉郎の家にも負けないくるしさで、米の一升借りはおろか、塩の一握りや、一夕(いっせき)の燈(とも)し油(ゆ)さえ、あったりなかったりで、(おや、今夜は明りがついておるぞ)と、隣家の富有な日が、すぐそれでも分るくらいな時もあった家である...
吉川英治 「新書太閤記」
...それを自分の物として握り直すと...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??