...と云っても科長や校長のようにちゃんと膝(ひざ)を揃えたのではない...
芥川龍之介 「文章」
...慌(あわ)てて宿屋の焼印(やきいん)のある下駄(げた)を踏石の上に揃えた...
海野十三 「蠅男」
...将来(ゆくゆく)は皆が皆揃うて成功者となることを希望するのであります...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...第七章 結末我々は揃って木曜に下級判事の前へ出るよう知らされていたが...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...一揃いそっくり――つまりブローチ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...白の襦袢(じゅばん)に白の鉢巻の揃いで繰り込んで来た一隊が...
中里介山 「大菩薩峠」
...二人ずつ面(かお)が揃ってくると...
中里介山 「大菩薩峠」
...ひやりこ――」と聲を揃へて歌ひ乍ら數へ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...弟子達の下足を揃へたり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...他の店に無いものが揃っていた...
古川緑波 「甘話休題」
...二人揃つてやつて來て...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...足に穿(は)いているのも、お揃の、赤い端緒(はなお)の草履である...
森鴎外 「杯」
...恩賜ノ物品及一切ノ書籍ヲ除ク)ハ荒木博臣遺物並新年賀式用器具一揃ヲ志げニ与ヘ残余中ヨリ於菟ヲシテ志げ...
森鴎外 「遺言三種」
...ちょッと往ッて」自分が唐突(だしぬけ)に前後不揃いの言葉で頼んだのを...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...二人の草履を揃(そろ)えて待ってい...
山本周五郎 「へちまの木」
...四川の各地方の都会に勢揃いをして出かけるのは...
夢野久作 「狂人は笑う」
...はや京中出陣ぶれの勢揃いがおこなわれていた...
吉川英治 「私本太平記」
...散所民の芸人たちは、竿を立て、袖幕を張り、笛太鼓座(ふえたいこざ)などのしたくがすむと、「こちらは、いつでも」と、見物が揃うまで、長屋で酒飯(しゅはん)のご馳走にあずかっていた...
吉川英治 「私本太平記」
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