...主人の烏丸殿は細川が二人顔を揃へてゐるのを見て...
薄田泣菫 「器用な言葉の洒落」
...お揃いの着物というのは如何(いか)にも上方(かみがた)好みのケバケバしい色彩のものらしい...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...外出の時には新らしい足袋を揃えておいてくれた...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...「生(は)え揃(そろ)うまで頭巾(ずきん)でも被っていたらいいでしょう」「鶴川の雲助の野郎が...
中里介山 「大菩薩峠」
...栗田郡の庄屋が戸田村へ出揃って来る...
中里介山 「大菩薩峠」
...着物を一と揃(そろ)いなくして...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...かなり容貌(きりょう)を揃えてあるのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「みんなが揃つてゐるところを一寸だけ見せて下さい」奥から出て来た嫂に彼はさう頼んだ...
原民喜 「永遠のみどり」
...手足の骨まで揃った骸骨が...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...台察児(タイチャル)(足摺りして)ええい! 皆がみな敵を賞めくさりおって! 揃いも揃って臆病神に取り憑(つ)かれたか...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...――初日ながら総幕出揃い...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...名ある近世の学者が口を揃えて...
柳田国男 「海上の道」
...二ツ三ツ借りて来い」魚市場だけに乱暴者が揃っていたからたまらない...
夢野久作 「近世快人伝」
...――何とぞ御賢慮一変、いまのうちに、何らかの御善処を仰ぎたく、われら寄り寄りにこの数日は、その事のみ心痛にたえず、実は打揃って、おねがいに罷り出んかと私議いたしていたところでござりました」「それ程にか...
吉川英治 「上杉謙信」
...勢を揃えて出立した...
吉川英治 「三国志」
...この春の大馬揃いは...
吉川英治 「新書太閤記」
...寺宝の歌書を見せられたり、老僧の長たらしい話などに倦(う)み果て、ようやく一日を過ごし得た黄昏(たそが)れ近く、「きょうは、ごゆるりと、煩(わずら)いなく御休息がとられましたろう」と、四名の老職が、顔を揃えて、その室に見えた...
吉川英治 「新書太閤記」
...意気地(いくじ)のねえ奴が揃っている」孫兵衛は舌うちをして振りかえったが...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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