...いざ主君の跡にすがれと叫ぶやひとしく頭を揃へて劒に伏した...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...即座に二分金の耳を揃(そろ)えて三万両を出したそうだ...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...地どりの上等だけで取り揃えることは困難なのです...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...皆サンオ揃イデ恐レ入リマス」颯子ガ柄ニナクオ世辞ヲ云ウ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...その窓の中のテイブルの上にはちやんと茶器が揃つて出てゐて...
田山録弥 「モウタアの輪」
...木の葉の出揃った新緑の頃は...
豊島与志雄 「春の幻」
...女はスリッパアを揃え直して...
永井荷風 「寺じまの記」
...寝道具も一と通りは揃えてあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...患者たちが揃って憎悪と敵愾心を抱いているB29搭乗員負傷者の手術を...
平光吾一 「戦争医学の汚辱にふれて」
...木村千疋男・田中三郎・上森健一郎と揃っちゃあ三時になる哩...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...一門揃って法事に列りたいから...
正岡容 「寄席」
...三組の夫妻が揃うということはなかなかないのよ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...跡に履物(はきもの)が正しく揃(そろ)えてあって...
柳田国男 「山の人生」
...条件はかなり揃(そろ)っていた...
山本周五郎 「風流太平記」
...すっかり手を廻しくさって……口を揃えて新聞記事を事実無根だと吐(ぬか)すんだ」「失敬な……」と云いさして私は唇を噛んだ...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...三味線(さみせん)なんぞがチャント揃ってたのには驚きましたよ...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...夫婦揃って初めての夕食さえ出来ない歎息が出る...
横光利一 「夜の靴」
...揃(そろ)ってそこに両手をつかえた...
吉川英治 「源頼朝」
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