...反對に藝妓から素破(すつぱ)拔かれて頭を掻く人もある...
石川啄木 「菊池君」
...足掻(あが)けば足掻くほど...
石川啄木 「病室より」
...『それは知らず』と頭を掻く...
大町桂月 「鹽原新七不思議」
...むやみとその胸のあたりを抓(つね)るのか引っ掻くのか妙な折檻(せっかん)をする...
田畑修一郎 「石ころ路」
...掻く度に薄い皮がむけるのよ」肩の上で一線を劃して...
豊島与志雄 「反抗」
...その時の用意は……二三十両の金を用意して行かぬと恥を掻くこともあるとやら...
中里介山 「大菩薩峠」
...獨り國道を辿る木曾川のすぎにし舟を追ひがてに松の落葉を踏みつゝぞ來し木曾川の沿岸をゆく鱗なす秋の白雲棚引きて犬山の城松の上に見ゆ各務が原淺茅生の各務(かゞみ)が原は群れて刈る秣千草眞熊手に掻く十五日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...沓脱の後ろを引っ掻くと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鍋(なべ)の尻を引つ掻くより外に役に立たない代物(しろもの)だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...恥を掻くのも變なものだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...(むし)る、引つ掻く、撲(ぶ)つ、蹴るの大騷ぎだつたさうで」「取逆上(とりのぼせ)て自害するといふこともありさうだぜ」「それも考へましたが、お吉の部屋の唐紙の引手にほんの少し血が着いてゐて、二階に寢るのは、お關とお吉だけといふのは面白いぢやありませんか」「梯子段は?」「たつた一つ」「それで、どうしたのだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鼠が壺をバリバリ引つ掻くとか...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...打つ蹴る引つ掻く...
牧野信一 「船の中の鼠」
...靴を隔てて痒きを掻く思ひをすることが多い...
正宗白鳥 「語學修業」
...机の前に胡坐を掻くと...
森鴎外 「金貨」
...ナポレオンの残忍性はルイザが藻掻(もが)けば藻掻くほど怒りと共に昂進(こうしん)した...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...その吠面(ほえづら)にベソ掻くな」遂に彼は司馬懿の戒(いまし)めもわすれて...
吉川英治 「三国志」
...江漢先生の裏を掻くほどの代物(しろもの)じゃ...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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