...終に排するに由なきなり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...想像を排すとか、想像だから駄目だとか言ふのは其処を言ふのである...
田山録弥 「小説新論」
...他のあらゆる物體を排する如くに空間を充たすところの性質を有するもの...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...他を容(い)れる度量に乏しくて互いに苦々しく相排することである...
寺田寅彦 「科学者と芸術家」
...正義を発し俗説を排するもの有らば...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...凡ての宗教及道徳に對して理想や規範や價値を排するといふ點にあると見ることが出來ると思ふ...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...どうして汚濁を排することができよう」ああ...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...極端にいへば俗人は陳腐を好みて新奇を排するの傾向あり...
正岡子規 「萬葉集を讀む」
...虚榮を排することはそれ自身ひとつの虚榮であり得るのみでなく...
三木清 「人生論ノート」
...科学が価値判断を排するのは主観的なものの混入を防ぐためであるが...
三木清 「哲学入門」
...マルクスは理論を排するのでなくて...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...美術としては絵嘘事(えそらごと)も決して排すべきにあらねど...
南方熊楠 「十二支考」
...文壇の風俗主義的傾向を排す等三十三篇...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...且啻(たゞ)に兎園稗史(とゑんはいし)を排すべしとなすのみでは無い...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...つねに私は自分の排する方に心をひかれる小説家だった...
横光利一 「夜の靴」
...仏老(ぶつらう)を崇(あが)めて仏老を排す...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...彼は虚偽を排する主義を奉じているが...
和辻哲郎 「転向」
...教外別伝不立文字(きょうげべつでんふりゅうもんじ)等の標榜によって禅宗を立てんとするものを排する論議中にも...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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