...ハイネがこの伝説を排する能わざりしは...
高木敏雄 「比較神話学」
...それに季題というものを排することが出来ない...
高浜虚子 「俳句への道」
...陰險にして卑屈なる亞細亞説を排す...
竹越三叉 「世界の日本乎、亞細亞の日本乎」
...想像を排すまた想像を排さなければならないやうな時代が来た...
田山録弥 「エンジンの響」
...按排する力も無く...
中島敦 「かめれおん日記」
...どうして汚濁を排することができよう」ああ...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...「概念」を排する中西氏が「概念」の俘(とりこ)となつたわけである...
平林初之輔 「中西氏に答う」
...又は平等を愛して差別を排するとか何とか云(い)う説もあろうが...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...僕は小曲といへどもセンチメントは絶対に排すべきだと思ふね...
北條民雄 「キリスト者の告白」
...習慣を單なる經驗から生ずるもののやうに考へる機械的な見方を排することが必要である...
三木清 「人生論ノート」
...科学が価値判断を排するのは主観的なものの混入を防ぐためであるが...
三木清 「哲学入門」
...アリストテレスは矛盾律の定式において、それ自身としてそれ自身において限定され、両義性を排する、物における不可分の点に達しようとしたのであって、物におけるかような不可分の点とは物におけるイデア的なもの、形相にほかならぬ...
三木清 「哲学入門」
...マルクスは理論を排するのでなくて...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...美術としては絵嘘事(えそらごと)も決して排すべきにあらねど...
南方熊楠 「十二支考」
...つねに私は自分の排する方に心をひかれる小説家だった...
横光利一 「夜の靴」
...婦人運動を排する諸声(もろごゑ)の如何(いか)に高ければとて...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...仏老(ぶつらう)を崇(あが)めて仏老を排す...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...彼は虚偽を排する主義を奉じているが...
和辻哲郎 「転向」
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