...また肘(ひじ)の上まで捲くりあげた...
海野十三 「殺人の涯」
...これが乾くと西風が砂を捲く...
寺田寅彦 「イタリア人」
...パレスチナを捲くに及んで...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...朝に簾を捲くに及ばず夜に戸を閉すの煩なし...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...そんならなお結構」道庵先生は折れた右足の脛(すね)を晒(さらし)で捲く...
中里介山 「大菩薩峠」
...附添いの者合せて十余人がみな同じようにして竜之助を取捲く...
中里介山 「大菩薩峠」
...(メッカ巡礼には緑のを捲くそうだ...
野上豊一郎 「七重文化の都市」
...恐ろしい勢ひで捲くし立てました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お前はこれに気がついているだろうな」平次は死骸の――もうすっかり冷たくなった二の腕を捲くり上げて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...もっとも周到なる総監の肖像画であると舌を捲くであろう...
久生十蘭 「魔都」
...古い八角時計にネジを捲くこととを仕事にしている...
火野葦平 「花と龍」
...スマンスマン……」真青になって腕を捲くった箒売が...
夢野久作 「近世快人伝」
...その大胆巧妙さといったら実に舌を捲くばかりで...
夢野久作 「爆弾太平記」
...フロックの腕を捲くって坐り直したもんだ...
夢野久作 「爆弾太平記」
...此小村の上を吹き捲くつて行くのであるが...
吉江喬松 「山岳美觀」
...いよいよ喚き捲くし...
吉川英治 「剣難女難」
...おそらくは明日の午(うま)の刻を過ぎる頃から東南の風が波浪を捲くだろう...
吉川英治 「三国志」
...しきりに皆を煙に捲く...
吉川英治 「随筆 新平家」
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