...單衣の兩袖を肩に捲くり上げて...
石川啄木 「鳥影」
...附添いの者合せて十余人がみな同じようにして竜之助を取捲く...
中里介山 「大菩薩峠」
...折助どもはそれを前後から取捲くようにして追いかけるのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...津田生も舌を捲くような痛いところを道庵がいちいち利(き)かせてくれるものですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...群集を煙に捲くこともできるというものである...
中里介山 「大菩薩峠」
...口を極めて感歎の舌を捲くが...
中里介山 「大菩薩峠」
...恐ろしい勢ひで捲くし立てました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「今度は左」お栄は身体の位置を変えると今度は左の腕を高々と捲くって見せました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...もっとも周到なる総監の肖像画であると舌を捲くであろう...
久生十蘭 「魔都」
...田辺辺で竜宮の使いというは海馬と近属ながら尾に捲く力がない...
南方熊楠 「十二支考」
...隅が枯れた梔子(くちなし)の花びらのような色になり捲くれている...
山川方夫 「演技の果て」
...此小村の上を吹き捲くつて行くのであるが...
吉江喬松 「山岳美觀」
...六歩斬り捲くられたが...
吉川英治 「剣難女難」
...いよいよ喚き捲くし...
吉川英治 「剣難女難」
...ただ舌を捲くばかりである...
吉川英治 「新書太閤記」
...蓆(むしろ)を捲くような勢いで...
吉川英治 「平の将門」
...その後から追い捲くって行く...
吉川英治 「宮本武蔵」
...隘路を吹き捲くり唸りを上げ笛のように叫び立てる風と消音器を下ろした発動機の爆音の中...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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