...展覧会ナゾは気紛れに思立っても皆ブショウだからその計画も捗取(はかど)らないでとうとう実現されなかった...
内田魯庵 「鴎外博士の追憶」
...余はひとたびこの人民がこの商業に黽勉(びんべん)するの熱心とその商業を進捗(しんちょく)せしむる自然の便益と〔按ずるに善き港湾に富むがごときの類〕および今日においてすでにその成就したるところの功績につき思考するときには...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...どういう方針で何をやろうとして夫がどう進捗しているのか一般の国民には全く判らない...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...再建の土木の工事の進捗をながめながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...日が落ちて殘がなほ明かな數十分間は彼等の仕事が尤も捗どる時である...
長塚節 「芋掘り」
...其後(そのご)色々の事情にて捗(はか)どりかね候所...
夏目漱石 「虞美人草」
...結婚の日取りまできめるくらいに事が捗(はか)どったて」「結構な事で」と申したがこれで結婚をしてくれては少々困ると内心ではひやひやして聞いている...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...進捗しない〉といったのはだれだったろう...
久生十蘭 「だいこん」
...すこしも進捗しないことを知って...
火野葦平 「花と龍」
...呼んでも捗々(はかばか)しく返答をもしない...
二葉亭四迷 「浮雲」
...進捗(しんちょく)は?」デントン監督が近づいて答えた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...この分ならば仕事も余程に捗るだらうと思つて...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...それだけ私の仕事は捗らなかつた...
吉井勇 「酔狂録」
...意のごとく捗(はかど)れない恨みがある...
吉川英治 「新書太閤記」
...今のうちに乗せておくれよ」これでは早立ちしても道程(みちのり)は捗(はかど)るまい...
吉川英治 「宮本武蔵」
...捗(はかど)らなくなってしまった...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...ぼくの仕事の進捗(しんちょく)を...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...第三回航海の準備は中々捗らなかった...
和辻哲郎 「鎖国」
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