...――もしそうでなければ気づきながらわざと気づかぬらしく振る舞って...
有島武郎 「或る女」
...竈屋の方に小鈴を振るやうな小歌の聲が聞える...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...歩く時に変に肩を振る癖がある...
江戸川乱歩 「D坂の殺人事件」
...鈴を振るやうな美い声で...
薄田泣菫 「小壺狩」
...すると老人の答えが実に振るっているのです...
高神覚昇 「般若心経講義」
...小銃を支えにして目下静かに広がる街めがけ荒っぽくその痩せこけた手を振る...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...そこで主観的な要素は振るい落されるのだと云うかも知れないが...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...首をふらふらと左右に振るようなあんばいに掌へ片頬を載せたまま...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...革紐(かわひも)にしめつけられて振るいたったが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...真正面から仲違(なかたが)いすることのないように振る舞っていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
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内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...一生を棒に振るなんぞは...
野村胡堂 「胡堂百話」
...「この家の中に御新造さんを怨(うら)んでいる者はありませんか」「とんでもない」お篠は脅(おび)えたように頭を振るばかりです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...まるで尾を振る犬みたいな女だと私は私を大声あげて嘲笑ってやった...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...そのサットン編集長が同社で二十年以上も手腕を振るい...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...路上右手の方へ走り去る)段六 阿呆が!(鍬を振る)すると再び揚幕から...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...打ち振る菊水旗の幾すじかが林間の上に見える...
吉川英治 「私本太平記」
...顔を振るばかり……なにも分らずに参りましたが」「驚いたも無理はない...
吉川英治 「新書太閤記」
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