...左の臂(ひじ)を挫(くじ)きながら...
芥川龍之介 「一夕話」
...加之(しかのみならず)右の前足骨(ほね)挫(くじ)けて...
巌谷小波 「こがね丸」
...手厳しい新聞記事のために脆(もろ)くも打ち挫(くじ)かれて...
薄田泣菫 「恋妻であり敵であつた」
...転ぶ拍子に何処ぞ挫(くじ)いたのでしょう...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「十時五十分の急行」
...周平は一寸気勢を挫かれた気持で...
豊島与志雄 「反抗」
...七月革命のうちにも目立たぬ挫折(ざせつ)の個所がいくらもあった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その勢いを挫く外に方法がなかった...
直木三十五 「南国太平記」
...まず大抵の人の荒胆も挫(ひし)ぐというやり方...
中里介山 「大菩薩峠」
...ぎつと抱(だ)いてるんだぞ」醫者(いしや)は足(あし)を怪我人(けがにん)の腹部(ふくぶ)に當(あ)てゝ兩手(りやうて)に挫折(ざせつ)した手(て)を持(も)つて曳(ひ)かうとした...
長塚節 「土」
...女房のお久は二階から飛降りて足を挫いたのを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夫に打っ附かろうと思った鋭鋒(えいほう)は次第に挫(くじ)けて来た...
森鴎外 「雁」
...物毎に自由になる威勢が11255あそこの砂に挫かれる...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...彦根の事も一頓挫(とんざ)の折から...
山本周五郎 「新潮記」
...足をお挫(くじ)きなさいましたことなど...
山本周五郎 「風流太平記」
...「医者はなんと申した」――捻挫(ねんざ)でございます...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...柄手(つかで)から腰も挫(くじ)けるほどな圧力を受けてたじたじと乱れ足になったところ...
吉川英治 「剣難女難」
...春日重蔵が片足を打ち挫(くじ)かれたあの時の光景……爽やかな風が二剣士の裾を払った...
吉川英治 「剣難女難」
...そしてもう鼓楼(ころう)で告げる卯(う)の刻(こく)(午前六時)の太鼓に胸を挫(ひし)がれた...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索