...野次馬の顏は自己告白の勇氣を挫くに足るものではない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...高橋の志道軒も頓挫(とんざ)してしまった...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...「何がそんなにをかしいの?」と細君の方でも聲を荒らげて先づ其鋒鋩を挫かうとする...
高濱虚子 「俳諧師」
...挫(くじ)けた様に荒い言葉を呑んだ...
富田常雄 「刺青」
...凡てのものを打ち叩き折り挫ぐ...
豊島与志雄 「真夏の幻影」
...そんなことは喜びと力にみちたこの小さな造物主の勇気を挫くことはできなかつた...
中勘助 「銀の匙」
...ガクリと一頓挫した形の処が多い...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...張詰(はりつ)めた気も挫(くだ)けたものか...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...本人は氣が挫(くじ)けて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...主人はさすがに氣が挫(くじ)けて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...阿魔から先へ叩ッ挫け...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...その予感とても僕は挫きはしなかつた...
原民喜 「火の子供」
...最初(はな)の哥薩克踊(カザチョーク)で挫いてしまつたことだらう...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...上腹部に大いなる挫傷あり...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...夫に打っ附かろうと思った鋭鋒(えいほう)は次第に挫(くじ)けて来た...
森鴎外 「雁」
...柿の木から落ちて足を挫(くじ)いたことまで知っていたが...
山本周五郎 「風流太平記」
...大事はここに一頓挫をきたした...
吉川英治 「三国志」
...戦意までも打ち挫(ひし)がれた形だった...
吉川英治 「私本太平記」
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