...こっちへ来ちゃいけないよ」と吩咐(いいつ)けながら竈の火を按排した...
魯迅 井上紅梅訳 「薬」
...書いてない事とを巧く按排(あんばい)して商売するので儲かつた金の一部分であつた...
薄田泣菫 「茶話」
...重さの按排が少し変っただけでも...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...李克用は筵席(えんせき)を按排(あんばい)して親友や知人を招いていた...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...甲乙丙丁数人の性格を取捨按排(しゅしゃあんばい)してここに特別の人物を作出(つくりだ)す事あり...
永井荷風 「小説作法」
...藝術家の唯一の任務は民衆が無意識に創作したものを採り集めて此れを按排する事であると云つた話なぞを思ひ合せたなら...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...材料を按排(あんばい)して記述の正確厳密を期する一人の技師に過ぎなかったのだが...
中島敦 「李陵」
...それを無理なく按排(あんばい)し順序をつけて考えを進めて行くというのが...
中谷宇吉郎 「科学と文化」
...しかもその九個が整然と同距離に按排(あんばい)されて...
夏目漱石 「草枕」
...あの按排(あんばい)では自殺の一日前でも...
夏目漱石 「坑夫」
...何か出て行ったような按排(あんばい)でしたから...
夏目漱石 「琴のそら音」
...院の食卓を按排する...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...こん度はそんな按排(あんばい)に願いたいですな...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...こう骨董羹(ごっちゃに)と云う按排に...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...3145毎日毎日そんな按排(あんばい)でございましたの...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...按排されているのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その「いやぁよう!」につれなさをも・ためらいをも・好意をも・按排(あんばい)することができれば十分なのだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...幸福と歓喜との源(みなもと)である家政を好く按排(あんばい)する等の為に熟達した機敏を有(も)つて居る事も...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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