...店はお母さんがいい按排(あんばい)にする」「…………」老栓は倅(せがれ)が落著いて睡(ねむ)っているものと察し...
魯迅 井上紅梅訳 「薬」
...「いい按排に役所の方ではまだ問題が起らないから...
魯迅 井上紅梅訳 「端午節」
...書いてない事とを巧く按排(あんばい)して商売するので儲かつた金の一部分であつた...
薄田泣菫 「茶話」
...重さの按排が少し変っただけでも...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...なんでもちよいちよいかじつてる重宝な伯母さんはひとに鼓をうたせながら自分は太鼓を大革にしていい按排に拍子をあはせる...
中勘助 「銀の匙」
...甲乙丙丁数人の性格を取捨按排(しゅしゃあんばい)してここに特別の人物を作出(つくりだ)す事あり...
永井荷風 「小説作法」
...藝術家の唯一の任務は民衆が無意識に創作したものを採り集めて此れを按排する事であると云つた話なぞを思ひ合せたなら...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...材料を按排(あんばい)して記述の正確厳密を期する一人の技師に過ぎなかったのだが...
中島敦 「李陵」
...うまい按排(あんばい)につながれている...
夏目漱石 「草枕」
...したがって雲の往来(ゆきき)や雨の降り按排(あんばい)も...
夏目漱石 「行人」
...自分はどうしても落第しそうな按排(あんばい)である...
夏目漱石 「坑夫」
...善按排(いいあんばい)だ...
夏目漱石 「倫敦消息」
...髯(ひげ)の張り具合から耳の立ち按排(あんばい)...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...撓り按排(あんばい)が実に美的である...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...こん度はそんな按排(あんばい)に願いたいですな...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...作品全体が美しくなるように様々に按排配置しながら...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そこにどのくらい彼の選択・按排・修飾が加えられているかを考慮しなければならない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...幸福と歓喜との源(みなもと)である家政を好く按排(あんばい)する等の為に熟達した機敏を有(も)つて居る事も...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
便利!手書き漢字入力検索