...机の端に左りの手の指さきを二三本掛け...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...さっきから話をしながら指さきでいじっていたはげちょろの丸い缶を...
海野十三 「太平洋魔城」
...指さきで文字をかいてみせた...
海野十三 「太平洋魔城」
...ペンチはいまにも指さきからすべりおちそうだ...
海野十三 「太平洋魔城」
...そのうちに右手の指さきを...
海野十三 「太平洋魔城」
...指さきで涙をちょっとおさえて...
海野十三 「爆薬の花籠」
...人間の指さきがどうかした拍子にその肌に触れると...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...指さきでそつとこの愛の犠牲者達を持ち上げようとした...
薄田泣菫 「独楽園」
...私は脂色の糞を軽く指さきで掌面から弾き飛ばした...
薄田泣菫 「独楽園」
...大抵は眼で見るよりも先に指さきがその小刀の柄に触れてそれを探りあてる...
高村光太郎 「小刀の味」
...あひびきあいりすのにほひぶくろの身にしみて忘れかねたる夜のあひびきしなだれてはにかみぐさも物は言へこのもかのものあひびきのそら夏くれば君が矢車みづいろの浴衣の肩ににほふ新月(にひづき)なにを蒔く姫ひぐるまの種を蒔く君を思へと涙してまくいかばかり芥子の花びら指さきに泌みて光るがさびしかるらむ(一九一三...
萩原朔太郎 「短歌」
...蛍を放すときのやうな軽い指さきの力でそれを空へと還してやつた...
三好達治 「測量船」
...おそらく其處へ行つて指さきで小突いて見たならば...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...指さきで丁寧に撮みとっていられる...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...ふと指さきで地図を撫でた...
山川方夫 「演技の果て」
...指さきの固く中に曲ったオルガの手が青くなった...
横光利一 「上海」
...仏像の唇に滲んだ艶も指さきにつくように覚えお茶を飲んだ...
横光利一 「旅愁」
...あるいは弦切(つるぎ)れの微妙(びみょう)な指さきに...
吉川英治 「神州天馬侠」
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