...少しにじり出した膝の當たりの褄を左りの手の指さきでむしり取るやうな眞似――これは此の間もしほらしいと見たことで...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...机に肱を付いて見た手の指さきが顫つてゐる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...日本のまわりを指さきでぐるぐるなでながら...
海野十三 「怪塔王」
...指さきで鉄扉をちょんと弾いた...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...指さきでまわして...
海野十三 「火星兵団」
...指さきで切符の紙の質をしらべたり...
海野十三 「人造人間エフ氏」
...そのボタンの一つを指さきでおした...
海野十三 「人造人間エフ氏」
...彼も電鍵(でんけん)を指さきで...
海野十三 「豆潜水艇の行方」
...人間の指さきがどうかした拍子にその肌に触れると...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...指さきでテーブルをコツコツいわせはじめた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...そのゆえにその指さきの世界は私たちをひきつけてやまなかったのである...
新美南吉 「花をうめる」
...その指さきからきぬいとのやうなものの垂れるのを感じる...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...妻のひどく信頼している津軽先生は、指さきから、ものごしにいたるまで、静かにととのった気品があった...
原民喜 「秋日記」
...お前は指さきで無造作に僕の歯をくるりと撫でた...
原民喜 「心願の国」
...「指さきが痛むというのか...
室生犀星 「お小姓児太郎」
...かれは金網につかまっている指さきが余りに強く掴っているために痺(しび)れていることに気がついた...
室生犀星 「幻影の都市」
...指さきで練っている...
室生犀星 「とかげ」
...笑いながら彼の指さきに手を乗せた...
横光利一 「上海」
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