...日頃の衣裳(いしょう)持ち物が派手なものばかりであるから...
谷崎潤一郎 「細雪」
...持ち物に贅(ぜい)を凝らしているとか...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...帰りに持ち物が増えるので...
直木三十五 「死までを語る」
...例えばこの大東京の一角に立ってみて、見えるかぎりの家、バラック、その中にうごめいているどんな人間の、ぼろぼろの着物だって、持ち物だって、電車だって、自動車だって、長い長い二十万年の人間の歴史が創りあげたものでないものは、一つもないのである...
中井正一 「美学入門」
...そしてその行李(こうり)へありったけの彼らの持ち物を詰めた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...持ち物を引つたくつたりしやあがるんですよ……...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...持ち物を調べるなんて御免こうむりますよ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...チャレンジャー夫人の持ち物を...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「真劇シリーズ」
...グレイの持ち物を調べても...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...三日目の終わりには自尊心や持ち物をすべて投げ捨てて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...また己れを愛撫するに乗じてその持ち物を掏(す)った...
南方熊楠 「十二支考」
...海神と各その持ち物の多きに誇る時...
南方熊楠 「十二支考」
...しかし私は自分の持ち物をそっくり棄ててしまったような術ない寂しさに閉されはじめた...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...最も平凡な持ち物...
柳宗悦 「工藝の道」
...すべての持ち物のうち一番実際に役立つもののみなのです...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...ひとりひとりの持ち物や身の皮をはいでいると...
吉川英治 「神州天馬侠」
...自分が持ち物を売りつくして貢(みつ)いだのと...
吉川英治 「親鸞」
...試合と斬合とは持ち物がちがうだけで...
吉川英治 「宮本武蔵」
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