...手を拱(こまぬ)いて縛り首もうたれまい...
芥川龍之介 「忠義」
...腕をば拱(こまぬ)きて...
石川啄木 「詩」
...蟹は大きな鋏を前で合わせて人が拱揖(れい)をするような容(さま)をして沈んでいった...
田中貢太郎 「荷花公主」
...おおマダム街の鄙唄(ひなうた)! おおオブセルヴァトアールの通路の鄙唄! おお夢みる兵士ら! 子供を守(もり)しながらその姿を描いて楽しむかわいい婢(おんな)ら! オデオンの拱廊(きょうろう)がなければ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...なりゆき任せに手を拱(きょう)していることができない...
中里介山 「大菩薩峠」
...此は私のすべてをおはなし申さねばわかりませんけれど…………」兩手を拱いで首を傾けた佐治君は其柔和な小さな目を閉ぢた...
長塚節 「教師」
...産婆になる工夫はあるまいかと三日三晩手を拱(こまぬ)いて考え込んだね...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...平次もさすがに腕を拱(こまぬ)くばかりです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...捕まえることもどうすることも出来ない」平次は深々と腕を拱(こまぬ)きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...江戸中に二人とあるわけはない――」ガラッ八は高々と腕を拱(こまぬ)くのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お前も考へてくれ」平次は深々と腕を拱(こまぬ)くのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...土手の上で腕などを拱(こまぬ)くのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...雪の橋は拱の頂点で三尺ほどの厚さしかなく...
久生十蘭 「白雪姫」
...後ろ手なんぞ拱んで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...二時間ばかりと云うものは黙坐して腕を拱(く)んで...
二葉亭四迷 「浮雲」
...もう二度と見る勇気も別れの惜しみもないようにその手を憮然(ぶぜん)と胸に拱(く)んでしまった...
吉川英治 「私本太平記」
...腕を拱(く)む...
吉川英治 「松のや露八」
...それを追って我々は拱道をくぐり...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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