...畳の縁(へり)で頭を抱える...
泉鏡花 「薄紅梅」
...今の包紙をどこへやった? 何? 破って棄てたと?AW(アウ)!GODDAMN(ゴッダム)YOU(ユー)!」と頭を抱えて...
橘外男 「葛根湯」
...左の小脇に焼明(たいまつ)の束を抱えていた...
田中貢太郎 「赤い土の壺」
...さっきの姿勢のまま――俯伏せに両手で頭を抱えて...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...お婆(ばあ)さんや抱えを相手にお茶を呑(の)みながら世間話をして帰るのだったが...
徳田秋声 「縮図」
...宇津木はいいようなものの、君の方は、主人とか、抱え主とか、旦那とか、後援者とかいうものがあるだろう、それに無断で出奔するというのは甚だよくない……実はその飛ばっちりで、拙者なども、痛くない腹を探られたのみならず、膝っ小僧へ火をのせられて熱い思いをした」仏頂寺弥助が真顔になってこう口走ると、丸山勇仙が、「フフフフフ」とふき出しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...抱えて来た小箱の包みを解いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...胴まわりがふた抱えもあるような...
中村地平 「南方郵信」
...和算家の中には幾人かは和算のために諸藩に抱えられたり...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...その肩を私が自分の胸いっぱいに受けて抱えてあげたりしていると...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...この年寄りを抱えて...
矢田津世子 「凍雲」
...その奉公人も数多く抱えられて...
柳田国男 「木綿以前の事」
...それを抱えて逃げだそうとした...
山本周五郎 「季節のない街」
...子供のつもりで丁寧に抱え...
山本笑月 「明治世相百話」
...小さな粗末な部屋へ抱え込まれますと...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...抱えた訶和郎の死体をその上から投げ込んだ...
横光利一 「日輪」
...まだ生後やっと十月(とつき)ぐらいな嬰児(あかご)を抱えてきて...
吉川英治 「親鸞」
...そしてそれは抱え主の優越感ばかりでなく実際のようだ...
若杉鳥子 「ある遊郭での出来事」
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