...蟹(かに)も択ぶ処なく...
石井研堂 「釣好隠居の懺悔」
...択(えら)ばれたものかも知れぬ...
泉鏡花 「婦系図」
...択(え)りに択ってその頃まだ看慣(みな)れない女の裸体画を註文して容易に容(い)れしめたのは...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...座談や随筆の中ではいくらか自由な用語の選択を寛容してもらいたいと思うのである...
寺田寅彦 「随筆難」
...そうしてもっぱら自分の体験としての素材選択の心理的過程のみについて考えてみているのである...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...一つを選択したりする必要はないんぢやないか...
徳田秋聲 「二つの失敗」
...立場の選択を与えたのであった...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...報道材料の選択、場面の大小、強調の置き処、標題の付け方、其の他はすでに報道を一つの匿された解釈に基けている...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...限られた動作だけを抽象的に選択してやるのではないから...
戸坂潤 「思想としての文学」
...時や場所を択ばず...
豊島与志雄 「狐火」
...客を選択することを――少なくとも表面上――あまりしなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...新橋停車場内の待合所を択(えら)ぶがよいと思っていた...
永井荷風 「銀座」
...研究実験の選択に頭を悩(なやま)すのであった...
中谷宇吉郎 「寺田先生の追憶」
...または筆で叙述しても)撰択した時の態度をもって細かに局部に向うだけの事であります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...この選択は彼女にとって耐え難いほど嫌なものだった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...何故に自分の夫がこういう不幸の的に択(えら)ばれねばならぬかという愚痴であった...
本庄陸男 「石狩川」
...特に神の御手から来た選択以外の選択は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...恋愛の対象を慎重に選択する機会も多く...
与謝野晶子 「「女らしさ」とは何か」
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