...殊に枕(まくら)をはずすことにはその都度折檻(せっかん)を加えていたらしい...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...そう云う折檻(せっかん)の相間(あいま)相間に...
芥川龍之介 「妖婆」
...それも一つの折檻か...
泉鏡花 「薄紅梅」
...身の自由を奪っていろいろと折檻(せっかん)したが...
海野十三 「柿色の紙風船」
...時々取り出しては慈母(じぼ)の霊前(れいぜん)に額(ぬか)ずくがごとく礼拝した「この人形の折檻(せっかん)がなかったら自分は一生凡々(ぼんぼん)たる芸人の末で終ったかも知れない」としばしば泣いて人に語った...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...按(あん)ずるに春琴の稽古振りが鞭撻の域(いき)を通り越(こ)して往々意地の悪い折檻(せっかん)に発展し嗜虐(しぎゃく)的色彩(しきさい)をまで帯びるに至ったのは幾分か名人意識も手伝っていたのであろうすなわちそれを世間も許し門弟も覚悟していたのでそうすればするほど名人になったような気がし...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...弓の折れを持つての御折檻(ごせつかん)ぢや」「――」平次も驚きました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何としてもお心が解けない」「――」「二日二晩に及ぶ折檻(せつかん)の後...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...犬畜生にも劣(おと)つた折檻をされ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...錢形の親分さん」娘を折檻(せつかん)してゐたらしい半助は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は何も言わないので母に大層折檻(せっかん)されたりした...
長谷川時雨 「流れた唾き」
...今更あいつを折檻するという訳にもいかんからなあ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...妹は今頃折檻せられ居るやも知れず...
正岡子規 「花枕」
...余りに今度のことは理に合わないご折檻(せっかん)ではありませんか...
吉川英治 「三国志」
...飲め」と衆人稠座(ちゅうざ)のなかで御折檻(ごせっかん)のあったことや...
吉川英治 「新書太閤記」
...六見ている者すら面(おもて)をそむけるほど烈しい折檻(せっかん)を加えられたが...
吉川英治 「親鸞」
...日頃から憎まれている法師等のため折檻(せっかん)をうけられて...
吉川英治 「源頼朝」
...きついご折檻(せっかん)でもなさるおつもりではないかしら?」妹たちは...
吉川英治 「源頼朝」
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