...この娘の皮肉の折檻(せっかん)に堪えきれないで...
岩野泡鳴 「耽溺」
...父は涙をふるってこの盗癖のある子を折檻(せっかん)した...
太宰治 「ロマネスク」
...私があらゆる責め折檻を加えた挙句...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...折檻(せっかん)に入りました」と修験者が云いました...
田中貢太郎 「宇賀長者物語」
...あるいは云う男の師匠が弟子を折檻する例は多々あるけれども女だてらに男の弟子を打ったり殴(なぐ)ったりしたという春琴のごときは他に類が少いこれをもって思うに幾分嗜虐性(しぎゃくせい)の傾向があったのではないか稽古に事寄せて一種変態な性慾(せいよく)的快味を享楽(きょうらく)していたのではないかと...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...むごたらしく責め折檻した...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...やっと七つになったばかりの生みの娘を笞(むち)で折檻している――このことは僕の手帳に詳しく書きこんであるんだ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...父親が自分の娘を折檻したまでの話じゃありませんか...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...折檻してやろうと思ったが...
豊島与志雄 「絶縁体」
...或いは折檻(せっかん)となり...
中里介山 「大菩薩峠」
...打擲(ちょうちゃく)という字は折檻(せっかん)とか虐待(ぎゃくたい)とかいう字と並べて見ると...
夏目漱石 「行人」
...いろいろの証拠がある」「…………」「主人は眼の傷の手当をしながら苦痛を忍んでお町の折檻だ――ところでそのお町という女中が神田の銭形平次親分を呼んで下さい...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...夫の手に渡れば喜々として私を折檻(せっかん)するでしょう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...我々の折檻を受けたあとで煙管はいつも雁首の付根から割目がはいつてゐたのである...
牧野信一 「浪曼的月評」
...兄は折檻をやめるきっかけがなかったんですよ...
山本周五郎 「竹柏記」
...「真直(まっす)ぐめて来い(モット折檻してやるから真直にして来いという意味)」と激しい声で大喝された...
夢野久作 「父杉山茂丸を語る」
...折奉書三枚にもわたる長文の折檻状(せっかんじょう)であったのだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...これでは罪を責めて折檻(せっかん)のしようもない...
吉川英治 「新・水滸伝」
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