...葉子・早月の頭文字(かしらもじ)Y・Sと書いてくれと折り入って葉子の頼んだのを笑いながら退けて...
有島武郎 「或る女」
...折り入っていろいろと葉子の身の上を頼んだ...
有島武郎 「或る女」
...どうか一つ折り入っての御願いですが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...しかし私はあんたに折り入って...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...ハステラーに折り入って頼みたいことがあると...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...折り入っての頼みが...
火野葦平 「花と龍」
...折り入って話したいことがあって...
火野葦平 「花と龍」
...「御用でござりますか?」胸をさすって、小腰をかがめると、狡(ずる)そうな目つきに、妙な微笑を見せて、「折り入って、話があるのだが――」と、あたりを見まわすようにして、「御隠居の御息女が、あちらで、酔をさましていらっしゃる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...折り入ってお話しいたしたきことこれあり候(そうろう)まま...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「は、は、は、むく犬、大した気合だな、度胸だな、機嫌だな? 俺だ――わからねえか? 久しぶりだの――」吉原かぶりを、解いて、突き出すようにした顔――その浅黒い、きりっと苦味ばしった、目の切れの鋭い、その顔を、むく犬は、一瞥(いちべつ)すると、ぎょっとしたように、「へえ――こりゃあ!」と、叫んだが、また、ひどく、なつかしくもあるように、「まあ、何と珍しい――どうした風の吹きまわしで――親分、あっしゃあ、合わせる顔はねえのだが――」と、いいざま、土間に、殆(ほと)んどはだしではね下りて、びっくりする婆やには見向きもせず、格子の止め釘をはずして、ガラリとあけて、「あねはんはいませんが、さあ、ずっと、お上んなすって――」「そうか、じゃあ、けえるまで、またせて貰おうか――実は、ちっと、姐御(あねご)と、折り入って、話があってな――」闇太郎、手拭で、裾を、パンパンと叩くと、吉の案内で、茶の間に通る...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...折り入っての頼みがありますので...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「……折り入って...
吉川英治 「新書太閤記」
...まこと横川の和尚から再三の申入れは、あなた様が当城に御逗留中と知って、ぜひ光秀様に、いちどお目通りさせて欲しいと、この光春を介して、切なる願いを申し入れて来たわけでござりました」「亮信阿闍梨(りょうしんあじゃり)が、折り入って、この日向守に会いたいといっておるのか」「それと、もう一通の嘆願書には、山門復興の勧進に、惟任(これとう)日向守様の尊名をも、御拝借ねがいたいということでございました...
吉川英治 「新書太閤記」
...折り入って御対談あそばしたいとの御意に...
吉川英治 「新書太閤記」
...折り入っておん耳に入れたいこともござりますゆえ...
吉川英治 「親鸞」
...是非折り入って内密にお目にかかりたいと存じますが」こういって...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...あの三次か」「折り入って...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...お奉行はまだ――」「まだお住居(すまい)のほうだろうよ」「折り入って眼八が申し上げたいことがあって起き抜けにまいりましたと...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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