...私の外曾祖父(がいそうそふ)の家にも(今では大抵屏風の下貼や壁の腰張やハタキや手ふき紙になってしまったが)この種の写本が本箱に四つ五つあった...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...お粂が鏡台に向って、手ふきの布に、化粧下をそそぐと見せたのは、紫色のビードロに秘められてあったおそるべき魔薬でした...
吉川英治 「江戸三国志」
...そして顔のくずれを鏡に直し、やがてのこと、お妻の局がお薬湯の天目(てんもく)をささげ、また、ほかの局も、お手ふきやら、ぬる湯を入れた耳盥(みみだらい)などを持って、廊から廊を、執権のいる表小御所(おもてこごしょ)のほうへ渡って行った...
吉川英治 「私本太平記」
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