...自分は靜かな心を以つて自然に對する時――若しくは美的關係に於いて立つ限り人間に對する時と雖も――彼と此との間に融合愛が成立する刹那があることを知つてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...併し幸福とは何ぞやといふ問題も可なり不確定な観念を以て成立する...
石川三四郎 「社会的分業論」
...そして自然発生的に成立する自由の消費組合にはまた色々な種類が現はれるであらう...
石川三四郎 「社会的分業論」
...凡(すべ)てこのだろうの上に成立する話であるが...
岩村透 「不吉の音と学士会院の鐘」
...思想上の矛盾の上に成立する観念である...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...これに対してたとえば百メートルの距離をできるだけのろく「走る」競技が成立するかどうかという問題が起こし得られる...
寺田寅彦 「記録狂時代」
...本当の地震学はこれを地球物理学の一章として見た時に始めて成立するものではあるまいか...
寺田寅彦 「地震雑感」
...ただ構成性が成立する時...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...創作方法が成立するのである...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...無産者大衆の政党の如きはここに初めて成立することが出来る...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...其率ゐる所の黨與をして次第に膨脹せしめたり明治十四年改進黨の成立するや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...現在の自己限定から時が成立すると考えられる如く...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...これによって成立するのである...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...ここに物概念或いは実体概念に対する関係概念或いは函数概念の優位が成立する...
三木清 「哲学入門」
...」我と汝との統一として人間の現実性は初めて成立する...
三木清 「マルクス主義と唯物論」
...イデオロギーにとつて先づ成立するものは...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...却てもともとそれの成立するために缺くべからざる根本的な條件である...
三木清 「歴史哲學」
...福岡喜多会が成立するや...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
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