...もう仕残していた事はなかったかと働きの鈍った頭を懸命に働かして考えてみた...
有島武郎 「或る女」
...僕は一生懸命にそうはさせまいとしましたけれども...
有島武郎 「一房の葡萄」
...技術を懸命に研究する模範店員もあり...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...何か世の中から聞こう聞こうと懸命に耳をすましていても...
太宰治 「女生徒」
...またいくらか財産もふえたので書物に一生懸命になって...
田中貢太郎 「阿宝」
...まだ一生懸命に首を振っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...木片のささくれで吊し上げようとそれぞれ懸命になっている姿は...
中谷宇吉郎 「雪後記」
...しかし運慶の方では不思議とも奇体ともとんと感じ得ない様子で一生懸命に彫っている...
夏目漱石 「夢十夜」
...お母さんが厭な顔をしても構はないからお前は一所懸命にOの世話をしてやつてくれ...
二葉亭四迷 「嫉妬する夫の手記」
...様々な類ひの運動を懸命に繰り返します...
牧野信一 「舞踏学校見物」
...美智子さんは一所懸命に扉を叩きました...
牧野信一 「眼醒時計の憤慨」
...九月の菊の宴に作詩のことを思って一所懸命になっている時に...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...守(かみ)は婿取りの仕度(したく)を一所懸命にして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...わたしは一所懸命にあべこべの方をお奨(すす)めするのですが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...私も一番賛成して一生懸命にやらせたく思ったのは...
柳田国男 「故郷七十年」
...金襴の着物を着た儘王様の椅子を飛び降りて「ワンワンワンワン」と吠えながら一所懸命に追っかけました...
夢野久作 「犬の王様」
...只圓翁は一生懸命になり過ぎる分ならイクラなり過ぎようとも...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...懸命に部下を指揮して消し止めていた校尉曹操に出会ったので...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索