...始(はじめ)て懶(ものう)い睚(まぶた)をあげて...
芥川龍之介 「蜜柑」
...からだはなんのわけもなくだるく物懶(ものう)かった...
有島武郎 「或る女」
...持って生れた狷介と懶惰とズボラとは爰(ここ)でも永続(ながつづ)きがしないで...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...海面が懶(ものう)げに揺れる...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「グーセフ」
...何をするのも懶かった...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...しかし疎懶(そらん)なるわたくしは今日の所いまだその蒐集(しゅうしゅう)に着手したわけではない...
永井荷風 「向嶋」
...それでも目(め)はまだ赤(あか)くて態度(たいど)がふら/\と懶相(だるさう)である...
長塚節 「土」
...舵(かじ)をとるさえ懶(ものう)き海の上を...
夏目漱石 「草枕」
...グスタフソンは空を見詰めたまま詞もなく廣い肩をただ物懶げに搖すつた...
南部修太郎 「死の接吻」
...パパは懶惰の美とでもいうようなのろのろの魅力にひっかかって結婚を申し込んだが...
久生十蘭 「だいこん」
...年来心の店の取締りは行き届きて遊冶懶惰(ゆうやらんだ)など名のる召使のために穴を明けられたることはなきや...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
......
正岡子規 「墨汁一滴」
...體が快く懶(ものう)く...
三島霜川 「平民の娘」
...かつ懶げに映し出しているのであった...
室生犀星 「幻影の都市」
...2595これから高尚な懶惰(らんだ)の価値を分からせて上げる...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...どうして人間がそんなに気懶(けだる)くなれるかというように...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...「骨髄にまで沁みこんで来た半生の懶惰(らんだ)や悪の垢を洗いそそぎ...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...自分が歩いて来た懶惰(らんだ)な生活へ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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