...いわば私一人の胸の奥に残されてる懐かしい思い出なのだから...
上村松園 「京のその頃」
...古い新しい写生帖が懐かしい絵日記となつて居る...
上村松園 「写生帖の思ひ出」
...自分の懐かしい家は無くなり...
海野十三 「空襲葬送曲」
...ほんとうに懐かしい所ですわ」水の流れるように...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...しみじみと懐かしい気がして...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...それがお宮を懐かしいと思う情(こころ)を誘(そそ)って...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...何かしら人懐かしい折柄...
中里介山 「大菩薩峠」
...何かしら懐かしい心でその高燈籠の下に立って...
中里介山 「大菩薩峠」
...その夏休みは優に懐かしい夏休みであつた...
中原中也 「引越し」
...懐かしい女の香(か)が芬(ぷん)とする...
二葉亭四迷 「平凡」
...伊東は愛する懐かしい人たちばかりで埋まった死人台帳に宝沢の名を書き込み...
松本泰 「暴風雨に終わった一日」
...夢のように懐かしい小路から小路へと...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...ことさらお懐かしい...
森鴎外 「寒山拾得」
...じつに美わしい懐かしい名である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その懐かしい幻影の種はどこにあるか...
柳田国男 「海上の道」
...近く寄つて女体(ぢよたい)の人魚や海馬(かいば)などの口から吐き出す形を見るのは決して懐かしい物で無いと想つて居る...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...珍らしくも懐かしい声を聞いた」と云った...
吉川英治 「剣難女難」
...お互いに懐かしいことよ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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