...あの頃は何ということなしに絵と夢とを一緒にして眺めていた時代なので私には懐かしいものであります...
上村松園 「あのころ」
...激しい向かい風のなかに見え始めた故国日本の姿はまったく懐かしい限りであった...
上村松園 「余齢初旅」
...ちょうど四カ月目に懐かしい筆跡に接したので非常に嬉しかった...
大杉栄 「獄中消息」
...懐かしい家の飯を食べると...
徳田秋声 「縮図」
...何かしら人懐かしい折柄...
中里介山 「大菩薩峠」
...その夏休みは優に懐かしい夏休みであつた...
中原中也 「引越し」
...あの懐かしい探検時代に...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...懐かしい本物のやつである...
中谷宇吉郎 「百科事典美談」
...蔦(つた)かずらの這(は)う古く懐かしい家の中で...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...懐かしい松王様、何事ですか、そのお姿は嘆かわしい...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...懐かしい人達が未だ達者でいた頃の事が...
二葉亭四迷 「平凡」
...いまだになんともいえず懐かしい思い出になっています...
堀辰雄 「「美しかれ、悲しかれ」」
...つまりそうした古い懐かしい季節の風習を一つ一つ彼らは美しく慎み深く繰り返していったのだった...
正岡容 「寄席行燈」
...私はウラスマルが曾て不図(ふと)口走つた次の如き言葉の断片を懐かしい感じの内に想起し得る...
松永延造 「アリア人の孤独」
...「我々の懐かしい祖父」と云つた...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「祭日」
...懐かしい夢の国として故郷は恋しい...
森鴎外 「妄想」
...やがて今度はどこからとなく懐かしいお母様の声が聞こえて来ました...
夢野久作 「白髪小僧」
...何もかもお懐かしいものばかりで」と...
吉川英治 「新書太閤記」
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