...早くも懈怠(けたい)の念を起しては如何(いか)になるか...
大隈重信 「列強環視の中心に在る日本」
...常の如く嵯峨の奧に朝夕の行(ぎやう)を懈らざりしが...
高山樗牛 「瀧口入道」
...間なく懈怠の罪により...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...朗らかに柔らかい懈(だる)い薄っぺらな自然にひどく失望してしまったし...
徳田秋声 「蒼白い月」
...時計を見あげて懈(だる)い欠をしていた...
徳田秋声 「足迹」
...二人には何となし気懈(けだる)い仕事のように思えた...
徳田秋声 「あらくれ」
...今まで懈(だる)くて為方のなかった目までが...
徳田秋声 「あらくれ」
...いつか懈怠(げたい)が来ないわけに行かなかった...
徳田秋声 「仮装人物」
...衆(みんな)は食べ飽きて気懈(けだる)くなったような体を...
徳田秋声 「黴」
...主人公の方の懈(だる)い唄の声につれて掻き鳴らされた...
徳田秋声 「黴」
...体に堪えがたい気懈(けだる)さを覚えたが...
徳田秋声 「爛」
...その懈さが骨の髄まで沁(し)み拡がって行きそうであった...
徳田秋声 「爛」
......
樋口一葉 「別れ霜」
...すこしでも懈怠の色が見えると...
久生十蘭 「湖畔」
...ほんとに何か出来そうに見えて居る主人を懈(だ)るそうに見たりして居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...」と懈(だる)い声で言った...
室生犀星 「音楽時計」
...幣(みてぐら)を供ふることを懈(おこた)らなかつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...三日は風邪(かぜ)気味か体が気懈(けだる)うて歩くと息が喘(き)れてならぬ...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索