...常の如く嵯峨の奧に朝夕の行(ぎやう)を懈らざりしが...
高山樗牛 「瀧口入道」
...間なく懈怠の罪により...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...懈(だる)い彼女の体が...
徳田秋声 「あらくれ」
...腿(もも)と臀部(でんぶ)との肉に懈(だる)い痛みを覚えた...
徳田秋声 「あらくれ」
...するうちに疲れた頭脳(あたま)も体も融(と)けるやうな懈(だる)さをおぼえて...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...頭脳(あたま)が懈くなって来ると...
徳田秋声 「黴」
...主人公の方の懈(だる)い唄の声につれて掻き鳴らされた...
徳田秋声 「黴」
...体に堪えがたい気懈(けだる)さを覚えたが...
徳田秋声 「爛」
...懈(だる)そうに笑った...
徳田秋声 「爛」
...病中猶年々草花を種まき日々水を灌(そそ)ぐ事を懈(おこた)らざりき...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...甘い気懈(けだる)さを孕んで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...懈惰者(なまけもの)が』と云(い)つて女王樣(ぢよわうさま)は...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...僧徒にこの板が風に随うて動きやまぬごとく少しも懈(おこた)らぬよう訓(おし)えたとジュカンシュは言ったが...
南方熊楠 「十二支考」
...細かに編んだ竹の籠(かご)に入れたのを懈(だる)げに持って...
森鴎外 「雁」
...それが9205なんと云う懈(おこたり)でしょう...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...後来の大儒は屡(しば/\)温習を懈(おこた)り屡睡れり...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...不退転の猛練習とは晩年に到っても懈(おこた)る事がなかった筈であるが...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...ちと懈怠(けたい)と思われるのに...
吉川英治 「私本太平記」
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