...俺の旦那が薩長の大頭(おほあたま)と御懇意なのを承知して...
内田魯庵 「犬物語」
...それでせめてもの心やりに懇意な人形師に頼み...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魂の喘ぎ」
...――この男は私のごく懇意な者ですが...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...父親は町の懇意な人に二人会った...
田山花袋 「田舎教師」
...懇意な人々は心平さんと言う...
豊島与志雄 「「草野心平詩集」解説」
...」「なぜ?」「だいぶ女中達と懇意なようだから...
豊島与志雄 「反抗」
...以前から懇意な住職がいましたので...
豊島与志雄 「霊感」
...阿久の懇意な男であった...
永井荷風 「深川の散歩」
...五次の日に懇意な一人が太十の畑をおとずれた...
長塚節 「太十と其犬」
...お茶人の淺田屋總兵衞がお預りして懇意な竈元(かまもと)へ修繕(なほし)に廻す筈だつたのが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お茶人の浅田屋総兵衛がお預かりして懇意な窯元(かまもと)へ修繕(なおし)に廻すはずだったのが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――染吉を殺したのは、極く懇意な男だ、勇太郎か直助の外にはない」「――」「お辰を囮(をとり)に染吉を騙(だま)して僞金使ひの手先にしたが、段々うるさくなつて、變な樣子を見せたので、染吉は寢返る氣になつたんだらう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あつしとは懇意なんで」「浪人者とお前がかい」「浪人者といつても...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...懇意な立花秀子も一応は取調べられましたが...
野村胡堂 「流行作家の死」
...御懇意な仲でしょう...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...懇意な間柄だったので...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...その中の懇意なお坊さまをとらえて訊いてみると...
吉川英治 「宮本武蔵」
...私を案内して一緒に其処まで行って呉れた老人はそれを聞くと却って喜んだ様に、それでは矢張りこれから私の行く家へ御一緒に参りましょう、極く懇意な仲で、ことに私はいつも其家(そこ)の離室(はなれ)に滞在する事にきめてあるので少しの遠慮もいらないから、とたって勧める...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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