...丁度(ちょうど)現世(げんせ)でするように私(わたくし)の身(み)の上(うえ)を懇々(こんこん)とお依(たの)みするのでした...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...そこで私も氏の懇望にまかせ...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...それから間もなく小野と懇意になった...
徳田秋声 「新世帯」
...」云ってのけると、懇意な方のが、はっと顔色を変えて、意味ありげな目配せをした...
豊島与志雄 「話の屑籠」
...懇々と言い聞かせ...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...さてその夕(ゆうべ)われは是非にも門人となりたき由懇願せしに先生なかなか承知したまはず...
永井荷風 「書かでもの記」
...櫂(かい)から滴垂(したた)る水の音は昵懇(ちか)しいものに聞こえませう...
中原中也 「在りし日の歌」
...「その奥さんとあの二人のお客とは友達なのかい」「ええ御懇意です」「元から?」「さあどうですか...
夏目漱石 「明暗」
...学生時代には大変懇意であった杉原と云う男に偶然出逢った...
夏目漱石 「門」
...その私の懇意にしている人の姉(あね)さんの婿さんたるべき人で...
沼田一雅 「白い光と上野の鐘」
...植幸の親爺は長い間の懇意だから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...三年ほど前から玉屋の養ひ娘お幾と踊の相弟子で懇意になり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...故人と眤懇(じつこん)の浪人者...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ご懇意の先生と連絡をとっといていただきましょうね...
久生十蘭 「キャラコさん」
...或ひは昵懇(ぢつこん)な兵隊から金をいたぶるためでもあつたらう...
宮地嘉六 「老残」
...茶道では堺の宗易とは昵懇(じっこん)だし...
吉川英治 「新書太閤記」
...――そうそう月ヶ瀬に此方(このほう)の懇意にしている鎧師(よろいし)で柳生家へも出入りしている老人がある...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ダリヨは懇請してオルガンチノを高槻に迎えた...
和辻哲郎 「鎖国」
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